インタビュー:いきものがかり「ジャンケンで勝たないとなれない係に」
■「花は桜 君は美し」もインディーズ時代の曲ですが、シングルに選んだ理由は?
山下:メチャメチャ気合いを入れて「これで行こう!」という感じではなくてですね。去年の暮れぐらいに「次のシングルどうしよう?アルバム前にもう1枚出そう」という話をして、色々と候補曲を挙げていて。並べてみて「どれがインパクト強いかな?」と言ったら、この曲だったので。この曲はインディーズの頃、いきものがかりの大定番だったんですよ。「SAKURA」が生まれる以前からあるし、路上でもライブハウスでも、とにかくライブがあればやるという。でも、デビュー曲の「SAKURA」がだいぶ浸透したというのもあったので、出せなかったんですよね(笑)。「また桜か!」みたいになっちゃうじゃないですか。メンバーもスタッフも胸の内では「いつかは出すだろうな?」と、なんとなく思っていたんですよ。デビューしてからちょうど2年経って、色々とトライしてきたし、いきものがかりもある程度、定着はしてきているので「このタイミングで出してもいいかな」と思ったんですよね。5年前に路上でやっていた自分達なりに「今だったら堂々とこの曲を演奏できるかな」と思って。
水野:一方では、「この曲から卒業しなきゃな」みたいな所もちょっとあって。「SAKURA」でデビューしてしまえば、もうここには戻れないだろう(笑)みたいな、追い込むような所もあったんですね。それは変に肩肘を張った所なんですけど、最近はそういうのがちょっと取れてきて。「昔やっていたことは正しかったんだな、今やっていることと昔やっていたことがちゃんと繋がっているな」と思えるようになってきたので。そういうタイミングでもあったんですよね。
■「桜咲く街物語」発売時に「コイスルオトメ」は個人的に名曲だと思っていると伝えさせて頂きましたが、今回も「茜色の約束」は名曲だと思っていて。シングル発売時にオリジナルを聴いていたものの、アルバムの最後に収録されているacoustic versionを聴いて、改めてそう感じました。
水野:「茜色の約束」は、au LISMOのCMソングに使ってもらって、キャンペーンの一環で3人だけのacoustic versionをレコーディングしたんですけど、かなりの数ダウンロードされたらしくて。前回、「SAKURA」のacoustic versionを最後にボーナストラックとして入れたので、今回も「acoustic versionがそんなに好評なら、それを入れた方がいいんじゃない?」ということになったんですよね。楽器が少ない、アコースティック編成でもちゃんと伝わるメロディだし、むしろその方が言葉が伝わりやすいものでもあったりするので。
吉岡:路上時代はギターとハープと、私はタンバリンとかをやっていたんですけど、すごくシンプルな構成で聴いてもらっていたので。詞とメロディをシンプルなアレンジで聴いてもらうという、昔からやっている所でアルバムの最後を正々堂々と勝負できて、すごく良かったなと思いますね。
■大量のCMスポットでは切り取られた15秒のサビだけを繰り返し聴くことになるので、食傷気味になるというか、特にこの曲はAメロから通して聴いた時に、改めて名曲だなと感じさせられましたね。
水野:元々はディレクターさんから「結婚をテーマに曲を書いてみないか?」と言われて書き始めた曲だったんですけど、「結婚って何だろう?」と考えていったら、「やがてはどちらかがどちらかを看取らなきゃいけないんだな」という所に想像が行き着いて。そういうことを考えていると「いきものがかりというグループもいつかは終わるよな」とか…どんどんネガティブな方向に考えていって(笑)。当たり前のことなんですけど、だったら「毎日の一瞬一瞬を大事にしないと」というふうに書いていって。この曲は、リリースされるまでライブで1年間ぐらいやり続けた曲で、それによって聴いてくれた方から色々と反応が返ってきて、それが段々と自分達自身の思い入れも強くさせてくれた所がありましたね。
吉岡:最初に曲をもらった時に、テーマがその時の自分よりも大分大きく感じたんですよ。でも最終的に、歌う時には「この内容をシンプルにお客さんに伝えよう」となっていったんです。ライブを通して自分達にどんどん馴染んでいった曲という印象があって、ライブでやると「会場全体を包み込むような大きな曲だな」と感じるようになってきて。最初は結婚がテーマだったんですけど、恋人同士だけじゃなくて、自分だったら最近会っていないけど、ちゃんと思ってくれている親だったり友達だったりが思い浮かぶような、「広がりのあるテーマだな」と思います。
山下:メチャメチャ気合いを入れて「これで行こう!」という感じではなくてですね。去年の暮れぐらいに「次のシングルどうしよう?アルバム前にもう1枚出そう」という話をして、色々と候補曲を挙げていて。並べてみて「どれがインパクト強いかな?」と言ったら、この曲だったので。この曲はインディーズの頃、いきものがかりの大定番だったんですよ。「SAKURA」が生まれる以前からあるし、路上でもライブハウスでも、とにかくライブがあればやるという。でも、デビュー曲の「SAKURA」がだいぶ浸透したというのもあったので、出せなかったんですよね(笑)。「また桜か!」みたいになっちゃうじゃないですか。メンバーもスタッフも胸の内では「いつかは出すだろうな?」と、なんとなく思っていたんですよ。デビューしてからちょうど2年経って、色々とトライしてきたし、いきものがかりもある程度、定着はしてきているので「このタイミングで出してもいいかな」と思ったんですよね。5年前に路上でやっていた自分達なりに「今だったら堂々とこの曲を演奏できるかな」と思って。
水野:一方では、「この曲から卒業しなきゃな」みたいな所もちょっとあって。「SAKURA」でデビューしてしまえば、もうここには戻れないだろう(笑)みたいな、追い込むような所もあったんですね。それは変に肩肘を張った所なんですけど、最近はそういうのがちょっと取れてきて。「昔やっていたことは正しかったんだな、今やっていることと昔やっていたことがちゃんと繋がっているな」と思えるようになってきたので。そういうタイミングでもあったんですよね。
■「桜咲く街物語」発売時に「コイスルオトメ」は個人的に名曲だと思っていると伝えさせて頂きましたが、今回も「茜色の約束」は名曲だと思っていて。シングル発売時にオリジナルを聴いていたものの、アルバムの最後に収録されているacoustic versionを聴いて、改めてそう感じました。
水野:「茜色の約束」は、au LISMOのCMソングに使ってもらって、キャンペーンの一環で3人だけのacoustic versionをレコーディングしたんですけど、かなりの数ダウンロードされたらしくて。前回、「SAKURA」のacoustic versionを最後にボーナストラックとして入れたので、今回も「acoustic versionがそんなに好評なら、それを入れた方がいいんじゃない?」ということになったんですよね。楽器が少ない、アコースティック編成でもちゃんと伝わるメロディだし、むしろその方が言葉が伝わりやすいものでもあったりするので。
吉岡:路上時代はギターとハープと、私はタンバリンとかをやっていたんですけど、すごくシンプルな構成で聴いてもらっていたので。詞とメロディをシンプルなアレンジで聴いてもらうという、昔からやっている所でアルバムの最後を正々堂々と勝負できて、すごく良かったなと思いますね。
■大量のCMスポットでは切り取られた15秒のサビだけを繰り返し聴くことになるので、食傷気味になるというか、特にこの曲はAメロから通して聴いた時に、改めて名曲だなと感じさせられましたね。
水野:元々はディレクターさんから「結婚をテーマに曲を書いてみないか?」と言われて書き始めた曲だったんですけど、「結婚って何だろう?」と考えていったら、「やがてはどちらかがどちらかを看取らなきゃいけないんだな」という所に想像が行き着いて。そういうことを考えていると「いきものがかりというグループもいつかは終わるよな」とか…どんどんネガティブな方向に考えていって(笑)。当たり前のことなんですけど、だったら「毎日の一瞬一瞬を大事にしないと」というふうに書いていって。この曲は、リリースされるまでライブで1年間ぐらいやり続けた曲で、それによって聴いてくれた方から色々と反応が返ってきて、それが段々と自分達自身の思い入れも強くさせてくれた所がありましたね。
吉岡:最初に曲をもらった時に、テーマがその時の自分よりも大分大きく感じたんですよ。でも最終的に、歌う時には「この内容をシンプルにお客さんに伝えよう」となっていったんです。ライブを通して自分達にどんどん馴染んでいった曲という印象があって、ライブでやると「会場全体を包み込むような大きな曲だな」と感じるようになってきて。最初は結婚がテーマだったんですけど、恋人同士だけじゃなくて、自分だったら最近会っていないけど、ちゃんと思ってくれている親だったり友達だったりが思い浮かぶような、「広がりのあるテーマだな」と思います。