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 ◇愛知・名古屋アジア大会第9日 陸上(2026年9月27日 パロマ瑞穂スタジアム)

 女子100メートル障害決勝が行われ、前日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)が12秒74で金メダルを獲得した。日本記録保持者の中島ひとみ(長谷川体育施設)は12秒78で銀メダルだった。

 福部は1台目をスムーズに入り、序盤からリードした。中島が中盤以降追い上げたが、先にゴールを駆け抜けた。その差は0秒04差だった。2人は抱き合って健闘をたたえ合った。

 福部は涙を浮かべ「スタートラインに立つまで無理かなと思う期間がすごく長くて、一時はあきらめかけたんですけど。本当に色々な方面から、たくさんの支えがあって、自信を持ってスタートラインに立てて、その自信がレースに出て、金メダルという形で獲れたことが本当にうれしい」と語った。

 「本当に1人で獲れなかったなと思うので、本当にみなさんに感謝です。すごく自分の人生の中でいい思い出になる最高のレースができました」と締めくくった。

 福部は24年に自身の日本記録を12秒69にまで伸ばし、パリ五輪で準決勝に進んだ。同年秋、首のリンパ節が腫れて発熱と激痛が伴う原因不明の病「菊池病」を発症。「一歩進んでは三歩、四歩下がっての繰り返し」と病気と闘いながら努力を重ねた。今季は中島に日本記録を更新され、先月中旬からケガで練習を積めない期間が続いた。前日26日の予選は12秒85で通過。練習を再開できたのは1週間前だったが、何とか間に合わせてスタートラインに立った。自国開催で会場から温かい拍手で迎えられ、「思い切り楽しんで、という気持ちが伝わってきた。この瞬間を楽しめないと意味がない」と吹っ切れた。

 「中島選手に勝ちたいというより、競った中でそれぞれいいタイムが出れば」と自身の走りに集中して臨んだ決勝。会心の走りで、日本勢44年ぶりの頂点に立った。

 ◇福部 真子(ふくべ・まこ)1995年(平7)10月28日生まれ、広島県府中町出身の30歳。小学校で陸上を始め、府中中3年時に四種競技で全国優勝。広島皆実高時代には100メートル障害で全国総体3連覇。日体大を経て18年日本建設工業に入社。1メートル65。