酒田市の海岸で遺体を発見した男性が証言した

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 9月23日、山形県酒田市の特別支援学校小学部1年の高橋優斗さん(6)とみられる遺体が発見された。高橋さんは同月5日午前9時ごろ、自宅から700メートル離れた公園にいる姿を目撃されたのを最後に行方が分からなくなっていた。地元警察が40人体制で周辺の河川など捜索を続けていたが、遺体が発見されたのは酒田市本土から40キロ離れた日本海に浮かぶ離島・飛島(とびしま)だった──。

【写真を見る】6歳男児とみられる遺体が発見された海岸。観光客も多い場所だった

 第一発見者である海岸清掃ボランティアを行う70代の男性が発見時の状況と悲痛な心境を打ち明けてくれた。【前後編の後編。前編から読む】

「子どもの遺体が流れついているなんて」

 男性が優斗さんとみられる遺体を発見したのは、複雑な入り江がいくつもある荒崎海岸沿いだった。

「最初は人形だと思ったのですが、『人間だ!』と。スパイダーマンの紺と赤のつなぎを着ていたので、『まさか、行方不明のあの子かもしれない』と思いました。ですが、ご遺体の様子は見るも無残な姿で……。

 具体的な話は警察からも止められていますし、ご家族のこともありますから詳しくはお話しできないのですが、本当に『こんな小さな子どもがなんてひどい姿に』と思って、胸が苦しくなった。涙が止まらなくて、その場で泣き崩れてしまいました。

 荒崎海岸はゴミや流木などの漂流物が多い場所だという。でもまさかその中に子どもの遺体が流れついているなんて、夢にも思いませんでした」

 男性はしばらくその場で動けなくなってしまったというが、すぐに我に返って、警察に「海岸に人のようなものが打ち上げられている」と通報。しかし、警察が現地に到着するまでには時間がかかった。

「その日は秋分の日。祝日だったこともあって島には警官が不在でした。110番は本土の警察につないでもらいましたが、『島には船で向かうことになる。だから到着まで最低でも2時間はかかる』と言われて。飛島は観光地ですから、発見現場に観光客たちが立ち入らないよう、周囲を見張りながら清掃活動をして、警察の到着を待っていました」

 その後、本土から警察専用の船で刑事や鑑識課の捜査員らが到着したという。

「3台ほど警察車両もいたと思います。警察が現場に到着した時には2時間半ほど経過していました。到着してからはブルーシートで現場を覆って収容作業や捜査を1時間ほどした後、10人くらいの警察官が担架でご遺体を運んでいきました。

 17時ごろに自宅でテレビを付けたらすでにテレビでは報道が始まっていました。『やはり、あの行方不明だった男の子の可能性が高いのか』とショックでした」

 遺体発見は男性にとっても衝撃的な出来事だっただろう。しかし一方でこんな気持ちもあるようだ。

「『こんな小さな子どもがなんてひどい姿になってしまったんだ』という気持ちは今でもありますが、清掃活動をするタイミングでご遺体を発見することができてよかったとも思っています。もし身元が行方不明の男児だと断定されたら、一日でも早くご家族の元へ戻れることを祈っています」

 バードウォッチングなどを目的とした観光客が多数訪れる、自然豊かな離島・飛島。流れ着いた遺体の安らかな眠りを祈るばかりだ。

(了。前編から読む)