A代表入りにも意気込む石渡。写真:松尾祐希

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 1年前はJ2の舞台でプレーしていた。しかし今年に入って、一気に階段を駆け上がった。セレッソ大阪を離れて2か月。MF石渡ネルソン(シント=トロイデン)が自身初の海外挑戦を経て、さらなる飛躍を遂げようとしている。

 第20回アジア競技大会の男子サッカー競技のグループステージを首位で通過したU-21日本代表は、26日に開催される準々決勝の北朝鮮戦に向けて25日に最終調整を行なった。

 ここから先は負けたら終わりの一発勝負。特に次なる相手の北朝鮮は情報が少なく、不気味な存在ではある。前回大会の準々決勝で対戦した際には相手のラフプレーやピッチ外の問題など、トラブルが発生しており、今回も何かが起こる可能性は否定できない。誰もが警戒心を強めている。

「反応せえへんのが大事。難しいかもしれへんけど、やっぱり自分たちはプレーで見せないといけないと思う」

 冷静に北朝鮮戦への意気込みを口にした石渡もメンタル面の重要性を説く。冷静な立ち振る舞いが求められる一戦だが、石渡にとっては心身ともにスケールアップした姿を示す上で絶好の場でもある。

 C大阪からの期限付き移籍で加入したいわきFCで昨季に飛躍し、今年2月から古巣に戻って本格的にブレイク。J1百年構想リーグではプレーオフも含めて17試合に出場し、WESTのベストヤングプレーヤー賞を受賞した。185センチの体格を活かした推進力を武器にゴール前で決定的な仕事ができる大型MFで、今夏には自身初の海外挑戦を決断。移籍したベルギー1部のシント=トロイデンでも躍動しており、今季ここまで6試合に出場して1ゴールをマーク。手応えを掴んで代表活動に合流した。

 22日の午前中に大阪に到着し、その日の午後には名古屋入りして夕刻からの練習に参加。時差ボケも心配されたが、タイとの第3戦(5-0)では55分から出場して、4-3-3のインサイドハーフで持ち味を発揮。勝利に貢献した。

 とりわけ、目を惹いたのはボックス内に進入する際の迫力だ。アタッキングサードでボールを受けると、推進力を武器に迷わずにゴールに向かう。

「1人、2人を外して前に進めるのは自分の良さ。そこを出せないと、自分が試合に出ている意味はない」
 
 燻っていた時期はプレーに迷いがあったが、今は違う。では、何が変わったのか。石渡は言う。

「(百年構想リーグにおいて)J1で試合を重ねていくにつれて、アーサー・パパス監督(現アル・イテファク)のもとでいろいろ吸収できたし、自分の軸がどんどんできていった」