日本には「もらえる年金をもらい忘れている人」が100万人以上いるという事実…どうやって確認したらいいのか?【CFPが解説】
日本には「もらえる年金をもらい忘れている人」が100万人以上います。「将来が不安」と言いながら、自分の年金を放置している。こんなもったいないことはありません。該当する可能性のある人は、「過去に会社を途中で退職(転職)した経験のある人」です。「私のことだ」そう思った人は、しっかり確認してください。本稿は、小林篤典氏の著書『父が溶かした退職金 【下】』(ゴールドオンライン新書)から一部を抜粋・再編集したものです。
「国民年金基金連合会」に隠れているかもしれないあなたの年金
企業型確定拠出年金(企業型DC)制度があった会社を途中で退職した際に、移管手続きをしないまま放置した場合、退職から6カ月後に国民年金基金連合会に自動移管されます。
「ちゃんと移管されているならいいじゃないか」と思うかもしれませんが、これがくせ者です。まったく運用されず塩漬けにされ、手数料が引かれ続けるのです。
2026年3月末のデータでは、自動移管された人が147万人で、そのうち64万人の資産が0円になってしまっています[図表]。
[図表]自動移管者数の推移 出典:『父が溶かした退職金 【下】「お金の真実」を学び、心穏やかに生きる知恵』(ゴールドオンライン新書)より抜粋
非常にもったいないことです。心当たりがある人は、自動移管者専用コールセンターに問い合わせ、個人型確定拠出年金(iDeCo)へ移管するなどの手続きをしてください。
企業型DC制度がスタートしたのが2001年なので、あなたの退職時期を思い出して該当するか考えてみてください。
「企業年金連合会」に隠れているかもしれないあなたの年金
厚生年金基金や確定給付企業年金の制度があった会社を途中で退職した場合、企業年金連合会に移管されている可能性があります。
これも「ちゃんと移管されているならいいじゃないか」と思うかもしれませんが、同じくこれもくせ者です。運用されているだけ国民年金基金連合会よりましですが、ここに自分の年金があることを知らない人が多いのです。
若い頃に年金制度の充実した会社に勤めていて、結婚や出産を機に退職した女性が該当することが多いです。住所が変わっているのに企業年金連合会に住所変更の届出をしていないので、いざ年金を受給するタイミングになっても通知が届かないのです。もちろん、転職経験のある男性が該当する場合も多数あります。
企業年金連合会によれば、2025年3月末時点で受給権があるのに受給請求をしていない人が106.1万人、そのうち登録住所に書類が届かなかった人が68.5万人もいます。
これだけの人が、もらえる年金をもらい損ねているのです。
私が50代の女性の顧客の相談に乗ると、10~20人に1人程度の確率でこの年金が見つかります。最近の事例を1つ紹介します。
20年前に出産を機に大手メーカーを退職したAさん(女性・51歳)。当時、手続きをした記憶がないとのことなので、企業年金連合会に確認してもらいました。すると、「年金が見つかりました!」とのこと。
65歳から年額20万円を一生もらえることが判明したのです。
「ありましたー!」と嬉しそうな連絡をもらうと、私も嬉しくなります。自分のお金なのに、まるでお宝を発見したような気持ちになるようです。
あなたも今すぐチェックしてみましょう。確認の手順は簡単です。
1.企業年金連合会のHPにアクセス
2.「企業年金連合会の年金記録の確認」へ
3.個人情報を入力して照会
たった5分の手続きで、あなたの年金が見つかるかもしれません。もしも保管されていることがわかったら、速やかに住所変更をするなど、必要な手続きをしてください。
※ 本記事は書籍の内容を抜粋・掲載したものであり、最新の法令・制度とは異なる場合があります。実務にあたっては必ず最新の情報をご確認ください。
小林 篤典
FP事務所 きずな 所長

