再婚相手に騙されて義理の両親の「介護要員」にされた妻…それでも離婚を選択しない「納得の理由」

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熟年世代にとって避けて通れないのが親の介護問題だ。どのような体制で誰が親を支えていくのか。家族によって、それぞれの悩みや葛藤がある。

「考えなかったと言えばウソになりますが、私の場合は大丈夫だと思っていました」

そう話すのは、栃木県在住の増田裕美さん(仮名)。再婚相手に「親の介護要員にされた」と嘆く50歳の女性だ。

彼女は35歳で離婚。その後、46歳のときに運送会社を経営する62歳のバツイチ男性、館野博司さん(仮名)との再婚を決めた。

前編記事『「私は介護要員だったんです」…!再婚相手に「86歳の義父」の世話を押し付けられた女性、夫が結婚前についていた「驚きの嘘」』より続く。

次々と「新事実」が発覚

博司さんとの結婚後、86歳の義父の介護に追われ、心身ともに疲弊していた裕美さん。だが、博司さんはさらに、施設に入っていた85歳の母親も家に引き取った。

「『急に施設の閉鎖が決まったからだ』と言われました。『二人の介護は無理だ』と私が伝えると、夫は『二人一緒に入れる施設を探すから安心しろ』と言っていましたが……」(裕美さん。以下「」内は同)

介護の合間に施設探しに奔走していた裕美さんだったが、見つけて来た施設はすべて博司さんに却下された。

「納得できる理由はなく、私には施設に入れる気がないとしか思えませんでした」

施設探しをしている過程で、裕美さんは驚きの事実を知ってしまう。

「義母がいた施設について、夫は『急に閉鎖が決まった』と言っていました。でも実は、1年以上前に閉鎖の話が出ていたらしいんです」

さらに家政婦のA子さんについても、新たな事実が判明した。

「私が見学に行った施設で、偶然、A子さんが働いていたんです。彼女と話すと、1年以上前から家政婦を辞めたいと夫に伝えていたことがわかりました。慰留され続けていたけど、私との結婚が決まってようやく辞めることができたそうです」

この時、裕美さんは、「両親の介護要員」とするために博司さんは自分と再婚したと確信したという。

夫への愛情は完全になくなった

だが、裕美さんが問い詰めても、夫は認めないばかりか「イヤなら出て行けばいい」の一点張りだった。だがそれでも、裕美さんは離婚という道は選ばなかった。

「義両親を見捨てるわけにはいかないという気持ちがあったんです。義母と一緒に暮らすようになってから、義父の言動はおだやかになりました。お金を出すだけで介護には関わろうとしない夫が、私がいなくなった後、義両親をどう扱うか心配なこともあって、家を出ることはできませんでした」

裕美さんは「自由にやらせてもらう」と夫に宣言し、介護環境を整えた。家屋は完全バリアフリーにリフォーム、最新式の介護ベッドや介護トイレも設置し、見守りカメラも取り付けた。室内用の車いすも購入、介護用の寝具や衣類も揃えたという。

こういった経緯から、「夫への愛情は完全になくなりました」と話す裕美さん。だが、驚くべきことに、1年ほど前からは体調を崩しがちな博司さんの面倒も見ている。

「夫が軽い脳梗塞を起こしたんです。もともと血圧が高かったし、生活も不規則だったので、改善するようにしました。正直に言えば、夫が寝たきりになれば3人の介護をすることになる、という恐怖心もありました」

そんなある日、博司さんが「終活」の相談を持ち掛け、一緒に遺産整理をすることになった。裕美さんの想定以上に博司さんには資産があったそうだ。しかし……。

「夫は『前妻との間にできた子どもたちにも相続権がある』と。『今は疎遠になっているけど、俺が死んだら間違いなく相続権を主張する』とも言われました。今から頭が痛いです。私の人生は苦楽、どっちに転ぶんでしょうか」

さまざまな悩みを抱えながら、裕美さんは今日も献身的に義両親を介護している。

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