他校の生徒を叱責し顔写真を撮影… 傷害の疑いで20代女性教員を書類送検 専門家からは「越権行為」との指摘も 教育委員会「適切な指導」 愛知・一宮市
愛知県一宮市で、中学校の教員がヘルメットをつけずに自転車に乗っていた他校の生徒を叱責し、顔写真を私物のスマホで撮影していたことがわかりました。生徒は睡眠・不安障害と診断されています。
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問題が起きたのは、ことし7月の休日。部活動の大会で友人を応援しようと、一宮市内の競技場へ向かっていた中学2年の男子生徒に対し、「ヘルメットをつけずに自転車に乗っている」と、20代の女性教員が叱責しました。
女性教員はさらに、私物のスマートフォンをポケットから取り出し、男子生徒の顔写真を撮りました。女性教員は別の中学校に勤務していて、生徒と面識はありませんでした。
男子生徒は「睡眠障害・不安障害」と診断
生徒の母親によりますと、男子生徒は大勢の前で叱責されたことと、スマートフォンで突然撮影されたことで精神状態が不安定になり、医師から睡眠障害や不安障害と診断されました。
(男子生徒の母親)
「写真なんて撮っていいのか この時代に。ポケットから私物のスマートフォンが出てくること自体が子どもは怖い。どこかに投稿されたらどうしようとか目的が分からない」
学校側は「軽率な行為で、民事や行政上でも処分の対象になりうる」などとして生徒側に謝罪しましたが、その後「やむをえなかった」と説明を一転させたということです。
女性教員は、男子生徒に対する傷害の疑いで書類送検されています。
「教員の越権行為」との指摘も
不適切指導に詳しい名古屋大学の内田良教授は、教員の越権行為だと指摘します。
(名古屋大学 教育学部 内田良教授)
「『車通りが多いからヘルメット着けた方がいいかもよ』と、アドバイスであればどういった大人でもやって良いが、指導として写真まで撮るのは明らかに踏み込みすぎ。他校の、しかも(大会の)観客の生徒に対して明らかに越権行為。スマホが公用のものであったとしても、だめだろう」
その上で…
(名古屋大学 教育学部 内田良教授)
「つい先生が自分は権限がないのに、いろいろな場面で生徒を指導してしまう。文化のように当たり前になっているのが今回の大きな構造。なぜそんなおかしなことが起きているのか振り返ると、そもそも地域住民からの期待を背負って学校が子どもを指導してきた。社会の学校依存の状態が今回の事案として見える化したのでは」
一宮市教育委員会は「服務規律違反とは捉えておらず、適切な指導をした」とコメントしています。

