「免許が必要と知らなかった」モペットでひき逃げした疑いの20歳イケメン容疑者が今後支払う“代償”

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無免許で歩道を走りひき逃げか

9月10日朝8時、警視庁池袋署から姿を現した大西琉斗容疑者(20)は、長い前髪を垂らしたマスク姿でも、それとわかるイケメンだった。首にはがっつりとタトゥーが入っており、Netflixのヤンキー恋愛リアリティ番組『ラヴ上等』に出てきそうな雰囲気だ。前日、池袋署に来たときには、パトカーの窓ガラスを鏡代わりに髪型を整えるなどの余裕を見せていたが、この日はどこか落ち着きがないようにも見えた──。

東京都板橋区の職業不詳・大西容疑者はペダル付き電動バイク「モペット」を無免許で運転して事故を起こし、50代男性にケガをさせて逃走した疑いがもたれている。

「大西容疑者は8月22日の朝8時半ごろ、豊島区上池袋の歩道上を無免許で走行中に、男性が乗る自転車と出合い頭に正面衝突。男性を転倒させ、頭に2週間のケガを負わせたうえにそのまま逃走した自動車運転処罰法違反(無免許過失運転致傷)と道交法違反の容疑です。

大西容疑者は友人の家から帰宅途中だったようで、『免許が必要で、救護義務があるとは知らなかった』と話し、容疑を否認しています。

しかし、警察によると昨年秋ごろに、モペットを購入した店では、購入の際に乗車には免許証が必要だとする利用規約同意書に署名していたそうです。警察では大西容疑者が日常的に無免許でモペットを運転していたとみて、捜査をしています」(全国紙社会部記者)

モペットにはペダルがついており、フレームも通常の原付とくらべて細いため、パッと見は自転車に見える。しかし、モーターだけでも走行できる点が自転車とは異なる。とくに「電動アシスト付き自転車」とは外見も似ているため紛らわしいが、まったくの“別物”。原付の扱いとなるため、運転免許が必要で、ヘルメット着用も義務だ。ナンバープレートや自賠責保険への加入も必要となる。原付扱いなので、歩道の走行は違反だ。

「こんなに便利なものはない」が…

’24年11月に改正された道路交通法で、モペットをペダルだけで走行させる場合でも原付扱いとなることが明文化された。実はこれ以前も同様の扱いだったのだが、’22年ごろからモペットによる事故や違反が急増したこともあって、あらためて法律に明記したのだろう。これ以降、モペットの取り締まりが強化され、’23年に57件だった人身事故が’24年では68件と、増加が緩やかになった代わりに違反の検挙件数は345件から2538件と激増している。

モペットの取り締まりの難しさを元交通捜査官で交通事故調査解析事務所代表の熊谷宗徳氏は次のように解説する。

モペットにはペダルがついており、漕いでいる状態だとなかなか電動アシスト自転車と見分けがつかないので警察官も止めにくいんです。最近では時速60㎞出るものもあるそうで、そうなると原付免許どころか自動二輪免許が必要になってきます。しかし、運転免許無しでも乗れるという誤った情報が広まっており、免許を持っていない人から見れば、こんな便利なものはないので無免許で乗る人が後を絶たないのでしょう。

しかし、無免許運転で捕まれば『3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金』で、2年間免許を取れなくなります。また、ひき逃げ(救護義務・申告義務違反)は『10年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金』。今回のケースだと合算して5年間免許が取れなくなると思われます。

『便利だから』何も考えずに乗るのではなく、何が合法で何が違法かをきちんと自分の頭で理解して乗らないと、大きなしっぺ返しを食うことになります」

自分がしたことで報いを受けるのは当然だが、巻き込まれた人はたまったものではない。