83歳で亡くなった森本レオさん(時事通信フォト)

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「高円寺に暮らしていると、月に20万円もあれば全然楽です。今まで稼いできたお金は奥さんが貯金していて、奥さんが家計を仕切ってますから……」──9月4日、原因不明の突然死で83年の生涯に幕を下ろした俳優でナレーターの森本レオさん。

【写真を見る】今年8月下旬、記者の直撃に笑顔で応じてくれた森本レオさん。50年以上も別居生活を続けていた名古屋に住む元女優妻の素顔ほか、亡くなる直前に見せていた森本さんの元気な姿なども

 名古屋に住む妻とは50年以上も別居生活を続け、亡くなる直前まで東京・高円寺で一人暮らしを謳歌していた。そんな森本さんは亡くなる直前、NEWSポストセブンの取材に、単身生活を送る理由、老後や遺産などについての想いを明かしていた。

 1943年に愛知県名古屋市で生まれた森本さんは、地元ラジオの深夜放送にパーソナリティーとして起用され、一躍注目を浴びた。28歳で上京すると、ナレーターや俳優として活躍。聞き心地のよい声で多くのナレーションを担当した。芸能関係者が語る。

「森本さんは1971年に元女優の妻と結婚して1男1女を授かりました。『きかんしゃトーマス』のナレーターを務め、俳優としてもドラマ『ショムニ』(フジテレビ系)など数多くの人気作品に出演して多忙な日々を送っていました。家族は奥さんの地元でもある名古屋で暮らしていますが、森本さんは高円寺にひとり残り続けました」

 30歳で高円寺に住み始めた森本さんは亡くなるまで53年間もの間、この街で過ごした。高円寺から離れない理由を本人はこう語っていた。

「生活するには一番楽ですね。とにかくご飯屋さんが沢山あります。寿司にトンカツ、朝ごはんはやよい軒、銀次(目利きの銀次)も良い。若い頃は魚を全然食わなかったんですよ。こっちに来てから桃太郎(すし)とかで寿司を食べるようになって、それから少しずつ魚も食べるようになりました。口がもう高円寺の口になっちゃってるから、名古屋飯では3日もたないです」

 晩年は高円寺にある築40年以上のマンションで暮らし、駅周辺の行きつけ店で食事を楽しみ、駅前の売店で購入した夕刊紙や週刊誌を持参してカフェで読みふけるのが日課だった。「自宅でテレビを見て笑いながら、ふっと息絶えて逝くのはいいなと思います」と語っていた森本さん。最期まで過ごした自宅マンションについて、不動産関係者が語る。

「森本さんは高円寺にいくつかの不動産を所有していました。2023年まで所有していた22平米ほどのマンションで長く暮らしていましたが、売却して現在の部屋に引っ越しています。亡くなるまで3年ほど住んだマンションは1994年に事務所名義で購入していた48平米の1LDKの物件で、立地もよく現在は6000万円近い資産価値となっています」

 加えて、森本さんは1974年に名古屋市内の一等地に夫婦名義で249平米の土地を購入。2004年には2階建ての戸建てを新築。現在は森本さんの妻子が暮らしているという。地元不動産関係者が語る。

「森本さんの自宅は名古屋市内の中心部に位置し、最寄り駅までのアクセスもいい。緑豊かな公園なども近くにあり、静かで環境もよい場所です。敷地も75坪と広く、土地だけでも2億5000万円以上する物件です」

 高円寺にある手ごろな店を愛し、地元の街に溶け込んでいた森本さん。最後にこんな言葉を言い残していた。

「今どのくらい資産があるのか。名古屋と高円寺に家もあるし、(奥さんは)言いませんけど、貯めててくれてある程度はあるでしょうね。つい先日は奥さんが『8000万円の老人ホームを見つけた』って言ってましたから(笑)。俺が死んだら1人で入るらしいけど、まあ結婚ってそういうもんですよ」

「自宅でテレビを見て笑いながら、ふっと……」──思い描いていた最期を迎えて、天国へと旅立った森本さん。家族とは別居暮らしだったが、"声"の仕事を最後までまっとうした人生だった。