「子供を見つけて殺す」賭けで負けた客の脅迫深刻化 米5大スポーツが生涯利用禁止を要請
米スポーツ専門局「ESPN」電子版は15日、NFL、NBA、MLB、NHL、MLSの米5大プロスポーツリーグと各選手会が、スポーツ賭博を巡る選手らへの嫌がらせや脅迫が深刻化しているとして、各州の賭博規制当局に対策強化を求めたと報じた。
5リーグと選手会は35州とワシントンDCの規制当局に連名で書簡を送付。プロ、アマを問わず、選手やコーチ、審判、チーム関係者、その家族を脅迫したり嫌がらせをしたりした人物について、合法的なスポーツブックの利用を生涯禁止する制度を提案した。違反者を利用禁止リストに登録し、州をまたいで情報を共有する仕組みも求めている。
書簡では「スポーツ賭博で負けた人々が、選手、コーチ、その家族にSNSや直接の接触を通じて脅迫や嫌がらせをするケースがあまりにも多い」と指摘。「賭けを理由に選手や家族の安全を脅かすことは、倫理的にも刑事上も明確に一線を越える行為」と強く訴えた。実際、25年5月には当時アストロズのランス・マカラーズ投手が、レッズ戦で打ち込まれた後、SNSで「子供たちを見つけ出して殺す」との脅迫を受けた。警察の捜査で、海外にいた酒に酔った賭博客によるものだったことが判明した。すでにルイジアナ、マサチューセッツなど5州には同様の規制があり、民間でも対策が進む。大手スポーツブックのドラフトキングスとファナティクスは今夏、AIなどを使ってSNS上の嫌がらせを検知し、発信者を特定する技術を導入した。
NBA選手会会長のロケッツ、フレッド・バンブリートは「ギャンブルと結びつくことで生じる負担、リスク、危険はすべて選手が背負っている」と指摘。スポーツ賭博が急速に浸透する米国で、選手や家族をどう守るかが大きな課題となっている。

