本紙インタビューに答える織田裕二(カメラ・小泉 洋樹)

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 俳優の織田裕二(58)が脱サラした熱血刑事・青島俊作を演じる人気シリーズの14年ぶりとなる新作映画「踊る大捜査線 N.E.W メトロポリスを駆け抜けろ!」(本広克行監督)が18日に公開される。テレビシリーズから29年、青島を演じ続ける織田が、スポーツ報知の単独インタビューで「踊る」シリーズの愛着を語った。(有野 博幸)

 1997年のテレビシリーズ開始から29年。織田本人と同じ1967年12月13日生まれの青島は、20代の若手刑事から58歳のベテラン刑事として「所轄」の湾岸署から「本店」の警視庁捜査一課に異動。令和の時代を反映してドローンやAIを駆使して事件解決に挑む。

 前作「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」で“FINAL”を迎えたが、14年ぶりに帰ってきた。「復活したのが、うれしい。元々、ドラマをやった(97年)当時はハリウッド映画全盛だったから『これを映画にして、お客さんが入る日本映画を作りたい』と思った。そして大ヒットした。『踊る』は大好きだし、キャストやスタッフもみんな大好き。ずっと続きをやりたいと思っていた」と愛着たっぷりだ。

 ブランクがあっても、熱い思いが消えることはなかった。2024年には柳葉敏郎(65)が演じた室井慎次を主人公にしたスピンオフ映画2作が公開された。製作を「ネットニュースで知った」という織田は「スタッフの一人に『本当に室井、やるの?』と確認しました。そして台本を読ませてもらったら、室井が死んでる。『ちょっと待て!』と。『室井さん、亡くなるのに、青島が出ないのは、冷たくないですか? 出番を作ってください!』と直訴しました」と明かした。

 織田が台本をチェックした段階では既に企画が進んでおり、大幅に変更することは困難だった。「最後に付け足してもらって、少しだけ出ました。ギバさん(柳葉)にあいさつに行っただけみたいになっちゃった」。その後、今作の製作が決まり、「『早く言ってよ』と思いました。何だか俺が押しかけて行って、無理やり要求したみたい。どうやら、室井さんのスピンオフは、脚本の君塚良一さんが『室井の思いを成就させてやりたい』と企画したらしいです」

 青島は、恩人のような存在だ。「古い言い方をすれば、マブダチ。俺の役者人生を助けてくれた恩人。恩人とも言える。本当に出会って良かったキャラクター」。それ以前にフジテレビ系ドラマ「東京ラブストーリー」(91年)の永尾完治(かんじ=愛称・かんち)役でブレイクし、「完治(かんち)として当たって、どこに行っても『完治、完治、完治』と言われる。みんな俺を見てない。『完治は俺じゃない』という思いが強かった。でも『青島が好き』と言われるのは、うれしい。俺自身とギャップがないから」。人知れず抱えていた葛藤を明かした。

 青島を演じる際、あまり役作りは意識しないという。「生年月日も一緒だから『俺に寄せちゃおう』と。自分のお調子者のところ、楽な方を選んじゃうテイストを盛り込んだ」。緑のモッズコートがトレードマークだ。「やっぱりコートを着てない青島は御法度ですね。桜吹雪のない『遠山の金さん』になっちゃう」。コートを羽織れば、14年のブランクも一気に吹き飛んだ。

 ◆「踊る大捜査線 N.E.W メトロポリスを駆け抜けろ!」 東京都内で誘拐事件が発生。犯人は身代金の“運び屋”として警視庁捜査一課に着任した青島俊作警部補を指名する。3Dプリンター拳銃を使用した連続殺人事件も発生。警視庁には「ウイルスを街にばらまく」と脅迫文が届く。青島は台東署の芝田ひばり(趣里)、麻布中央署の美浦秋(白洲迅)らと力を会わせ、史上最悪の難事件に挑む。増田貴久、佐々木蔵之介、佐藤二朗らも出演する。

 ◆「踊る大捜査線」シリーズ 刑事の青島(織田)を主人公に97年にフジテレビ系連続ドラマとしてスタート。従来の刑事ドラマと違い、警察内部の人間関係や官僚と現場の対立を描いた。03年の映画第2弾は当時の邦画実写歴代1位となる興収173・5億円のメガヒット。記録は昨年公開の「国宝」が更新するまで22年間、破られなかった。「事件は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きてるんだ!」「どうして現場に血が流れるんだ!」「レインボーブリッジ、封鎖できません!」などの名ゼリフが生まれた。

 ◆織田裕二(おだ・ゆうじ)1967年12月13日、神奈川・川崎市生まれ。58歳。87年、映画「湘南爆走族」で俳優デビュー。同作の挿入歌で歌手デビュー。91年のフジテレビ系「東京ラブストーリー」でブレイク。2000年、映画「ホワイトアウト」で報知映画賞主演男優賞。97年から世界陸上のメインキャスターを務める。ダイビング、国際レースライセンスの資格も持つ。