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 52歳の本気を見せた!マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(52)が率いる草野球チーム「KOBE CHIBEN」が13日、東京ドーム高校野球女子選抜と対戦した。「1番・投手」で出場し、127球を投げて3安打に抑えて2年連続の完封勝利。最速136キロを計測し、開催6年目で最多タイの17三振を奪った。女子野球のさらなる発展を願い、自称「おじさん」が全力投球で2万5088人の大観衆を沸かせた。

 試合後、会見場に現れたイチロー氏の第一声は「あ~、疲れた!」だった。報道陣には床に座り込んで話をするほど。来月22日の誕生日で53歳を迎えるレジェンドは127球の熱投を笑顔で振り返った。

 「全力で、今の自分の全部を出そうという気持ちにさせてくれる日。実際にはおじさんたちは体、キツいもんね。でも、僕はこの空気が大好き」

 9回2死。最後の打者から133キロ直球で空振り三振を奪った。昨年を1キロ上回る最速136キロ。「1キロで進化したっていうの?」と笑った。8回を除く毎回の17奪三振は21年に並ぶ最多だ。体調は「6年で一番いい状態だった」と胸を張り、「自分の中で今の限界を見たかった。光を見つけたし、自信になった」と充実感をにじませた。

 対戦を通じて年々、女子野球のレベルアップを肌で感じられるのが何よりうれしい。女子選抜の先発右腕・山戸優菜(3年=神戸弘陵)は、甲子園で決勝が行われた今夏の全国大会の優勝投手。自宅のある米シアトルで映像を見て「マジ、カッコ良かった」と印象に残っていた。3安打に盗塁も許した1番・福田稟(3年=同)も優勝メンバー。「参りました。打席に立った時に空気の変わる選手。スターが生まれたなって感じだし、ウチ(マリナーズ)に欲しい」と大絶賛した。

 全日本女子野球連盟によれば、25年の中学生以上の競技人口は15年から倍増の3561人。軟式も含めれば約2万5000人と見込んでいる。開催を重ねて6年目。21年の第1回で中学1年だった女子選手が、この試合を目標に今年、高校3年に成長して東京ドームでプレーした。イチロー氏は「そういうのを目指してきた。感慨深いですね」と喜んだ。

 「来年も絶対にやりたい。いろんなレベルで敬意が失われつつある中、こんなに敬意にあふれた試合はないですから。僕は大好きです」。52歳の本気。全国で白球を追う女子選手に、これ以上ない勇気を与えた。(鈴木 勝巳)