「体重95キロは明らかにオーバーウエイト」…「浅野翔吾」が右膝手術で今季絶望 来季は“育成契約から再スタート”の可能性も 「根尾昂」と重なる伸び悩みの要因とは
逆転優勝を目指す巨人で、その流れに乗り切れていないのが、浅野翔吾外野手(21)だ。右膝の手術を受けて今季中の復帰が絶望的となった。今季高卒4年目のシーズンを迎えたが、1軍に定着できず、定位置を狙う外野手は平山功太、笹原操希、知念大成などが台頭。今オフは育成契約から再出発する可能性も出てきている。ドラフト1位で入団した期待の星は、果たして殻を破ることができるか。
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肉体改造の影響
浅野は今年2月の春季キャンプで「右ふくらはぎの肉離れ」を発症して早々と戦線離脱。リハビリを経て5月下旬に1軍昇格したがわずか5日後に2軍に逆戻りした。再昇格した6月20日の中日戦(東京ドーム)では3回に大野雄大のカットボールを左翼席中段に運ぶ今季初アーチを放ったが、その後は好調を維持できず、7月6日に登録抹消に。今季の1軍での成績は、9試合出場で打率.185、1本塁打、1打点とふるわない数字だ。ファーム・リーグでは打率.322、6本塁打、33打点の好成績を残していたが、8月上旬から右膝痛でリハビリ班に合流。患部の状態が芳しくないため、手術に踏み切った。

他球団のスカウトは今年に入り、浅野の姿を見た時に驚いたという。
「体つきが一回り大きくなり、彼の良さである筋肉の柔らかさ、しなやかさが失われていた。メディア報道で95キロに増量したと聞いて、明らかにオーバーウエイトだなと。身長が172センチと小柄なのに、筋肉をつけすぎると下半身に負担が掛かりすぎて悲鳴を上げてしまう。度重なる故障は肉体改造が影響していると思います」
打撃フォームがコロコロ変わる
ファームで格の違いを見せているが、1軍では力を発揮できていない。高卒1年目の23年に24試合出場し、翌24年は夏場以降に右翼の定位置をつかみ、40試合出場で打率.240、3本塁打、18打点とこのまま成長曲線を描くかに思えたが、その後は伸び悩んでいる。昨年は打撃不振により、ドラフト1位で入団した選手では異例の3軍降格を経験。その後に1軍昇格して復調の兆しを見せたが、6月に死球を受けて「右尺骨茎状突起不全骨折」で2か月半離脱。29試合出場で打率.187、2本塁打、8打点に終わった。死球は不可抗力の部分もあるが、故障の多さがネックになっている。かつて、巨人でコーチを務めていた球団OBは「アイツには頑張ってほしいが、ある点が気になる」と指摘する。
「打撃フォームがコロコロ変わるんですよ。相手投手に対応するために微調整は必要ですが、短期間でガラッと変わっている時もあった。謙虚で腰が低いんですけど、野球に関しては頑固な部分がある。こちらが教えた形を途中から自分でアレンジしてしまうことが珍しくなかった。これでは打撃の軸がなかなか固まらない。ファームでは打てても、球のキレ、制球力が上がる1軍の投手には対応できません」
同学年の大卒がプロ入りへ
この話と重なるのが中日の根尾昂だ。内野手から外野手、投手とポジションが変わり、球団の育成方針にビジョンが見えないとの指摘も出ていたが、当時の打撃コーチは「伸び悩みの原因は根尾自身にもあります。教えた形で打てないと、フォームが変わってしまう。無意識かもしれませんが、自分で調整すれば打てるというプライドがあるのかなと。球界を代表する強打者も若手の時はコツコツと反復練習を繰り返して、打撃の土台を作っていた。根尾はこの作業を継続できなかったことが、野手として大成できなかった要因だった」と振り返る。
浅野はリハビリからの復帰を目指す状況で、今オフに育成契約に切り替わる可能性が考えられる。その大きな理由が、FAの人的補償で流出を避けるためだ。今年は広島の床田寛樹、坂倉将吾が国内FA権を取得。巨人も獲得を検討する可能性がある。23年から3年連続規定投球回をクリアし、2度の2ケタ勝利をマークした実績を持つ床田は先発陣の厚みを増すために魅力的な投手だ。今年は4番に座る坂倉も卓越したバットコントロールとパンチ力に定評があり、定位置が固定できない三塁の補強ポイントに合致する。
「他球団の選手をFAで獲得した場合、新人と外国人選手をのぞいて28人をプロテクトできますが、ベテラン、若手成長株を全員カバーするのは厳しい。そこで、抜け道として活用されているのが育成契約です。ケガでリハビリ中の選手は完治するまで育成契約を結ぶ形にすれば、人的補償で流出する不安がない。この手法には批判的な見方が少なくないですが、浅野は1軍復帰のメドが立つまでは育成契約に切り替えることになるのでは。本人は辛いかもしれませんがここからはい上がれるか。若手が台頭してきている中で、浅野はいつまでもチャンスを与えられるわけではないので危機感を持たないと」(巨人を取材するテレビ関係者)
浅野はドラフト1位で巨人と阪神が競合し、抽選で縁がなかった阪神が森下翔太を「外れ1位」で指名したのは有名なエピソードだ。大卒と高卒の違いがあるとはいえ、森下は球界を代表する強打者に飛躍し、今年は打撃3部門でトップの佐藤輝明を追いかけている。来年は浅野と同学年の大卒ルーキーがプロの世界に入ってくる。プロで過ごした4年間を成長の糧にできるか。来季に向けての戦いは、すでに始まっている。
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デイリー新潮編集部
