6日、ネパール中部ヌワコット郡で、避難所で休む土石流被害の生存者ら=AFP時事

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 【カトマンズ=米山理紗】ネパール中国の国境地帯で発生した大規模土石流で、ネパールでは6日時点で民家約7600戸が被害を受け、そこに暮らしていた住民は3万人以上に上る。

 多くが僧院や学校に身を寄せているが、復旧には時間がかかるとみられ、避難生活の長期化が懸念されている。

 首都カトマンズの僧院には、国境近くの中部ラスワ郡ティムレ周辺から約270人の被災者が身を寄せている。6日朝、建物前で子供たちがボールを追いかける傍ら、人々は疲れ切った様子で町の今後や行方不明者について話し合っていた。

 「ティムレには1~2年は戻れないでしょう。先が見通せず、皆が途方に暮れている」。避難所のボランティア活動責任者、チェテン・ドルマ・ガーレさんは肩を落とす。被災者の多くは家や仕事場を失い、ヘリコプターなどで救助され、着の身着のまま避難所に身を寄せた。

 僧院の収容人数は100人程度で、被災者たちは間仕切りのない広間で窮屈な寝泊まりを強いられている。土石流のトラウマで、ささいな音にも「逃げなきゃ」とパニックになる人が多い。親が行方不明の子供もいるという。現在は民間団体から水や食料が届いているが、「政府からは何もない」とため息をつく。

 土石流が襲った川沿いの町ビドゥールでも、僧院や学校が避難所となり、多くの被災者が身を寄せる。SNSで出回る土石流の動画や画像を見てショックを受ける子供もおり、心のケアが急務だという。

 国際NGO「シャプラニール」ネパール事務所の横田好美所長(44)は、心のケアに向け、現地の支援団体と連絡を取り合っている。横田さんは「被災地域が広く、道路状況も悪いため現地に入るのは難しい。人々の生活再建には時間がかかるだろう」と指摘。「息の長い支援が必要で、自分たちの役割を全うしたい」と話した。

 ネパール政府は6日、死者が1341人、行方不明者が4996人に上ったと発表した。中国側と合わせると、死者は約1380人、行方不明者は5500人を超える。