《バーガーキングのテーブルでバンバン飛び跳ね》若者500人がショッピングセンターを占拠→破壊・盗難まで「発端はインフルエンサーの呼びかけ」【アメリカで社会問題化】
SNSで集まった若者約500人がショッピングセンターを埋め尽くし、一部が周辺店舗へなだれ込む騒動が起きた。
【写真を見る】バーガーキングの机を破壊、スーパーの床に商品が散乱…500人に“占拠”されたモール
SNSで拡散された映像には、若者たちが「バーガーキング」店内のテーブルに乗り、カーリー・レイ・ジェプセンの世界的ヒット曲「Call Me Maybe」を大合唱しながら飛び跳ねる姿が映っている。テーブルの脚が折れて1人が床へ転落するものの、周囲は歓声を上げ、歌い続けた。
ショッピングセンターのスーパーマーケットにも大勢が押し寄せ、売り場を走り回りながら商品を床に投げ落とし、テーブルを持ち上げて「母親に持って帰る」と話す若者も映っている。
この騒動が発生したのはアメリカ・コロラド州オーロラ市。現地時間8月30日午後のことだった。
「アメリカでは近年、SNSを通じて大勢の若者が商業施設や繁華街、公園などへ一斉に集まる『ティーン・テイクオーバー』が全米各地で相次いでいます。若者同士が交流を楽しむ目的で開かれるものも多いのですが、数百~数千人規模に膨れ上がり、一部が乱闘や窃盗、器物損壊、銃撃事件など深刻な事件に発展するケースもあり、社会問題化しています」(海外ジャーナリスト)
オーロラ市警察が現場に駆けつけたのは午後1時30分すぎ。警察は「違法集会」を宣言し、70人を超える警察官を投入。対応は数時間に及んだ。
若者が集まるきっかけとなったとみられるのが、インフルエンサーのクインシー・ヘルセルが開催したイベントだ。バスケットボール大会のほか、無料の散髪、学用品、食事などが無償提供され、人気インフルエンサーのフェリックらも参加すると告知されていた。
当初の公式発表ではデンバー市内のジョージ・ワシントン高校が会場とされていたが、その後、ヘルセルのSNSで場所の変更が告知された。
「このイベントをきっかけに、ティーン・テイクオーバーに発展した可能性があるとみられています。ただし、約500人のうち何人がイベント参加者だったのか、誰が店舗への移動や破壊行為を呼びかけたのかは明らかになっておらず、警察は防犯カメラやSNS上の映像から人物の特定を進めています。
地元警察本部長は『大勢に紛れても匿名ではいられない』と警告。保護者にも『お子さんがどこにいるのか、誰と一緒にいるのか、ソーシャルメディアを通じて何に誘われているのかを把握してください』と呼びかけています」(同前)
5000人以上が集結した「ティーン・テイクオーバー」 も
7月にはノースカロライナ州ローリー市で、SNSを通じて約3000人の若者が集結。警察が群衆を解散させると、SNSで次の集合場所が共有され、別の場所には5000人以上が再集結する事態となった。乱闘や銃撃に発展し、一連の騒動で9人が銃撃された。
フロリダ州クリアウォーター市では2026年だけで少なくとも11件のティーン・テイクオーバーが発生。5月に500人以上が集まった際には、17歳の少年が銃撃された。同州タンパでも5月、ティーン・テイクオーバーが乱闘や交通妨害に発展し、12~21歳の22人が逮捕された。
では、なぜこれほど多くの若者がティーン・テイクオーバーに集まるのか。参加する若者からは、「安全に集まれる場所がない」という声も上がっている。
「AP通信の取材に応じた若者は、母親から『自分が若かったころは、銃による暴力を恐れず外で遊べた』と聞かされてきたという。また、黒人の友人たちと裕福な地域のショッピングモールへ行けば、買い物客からじろじろ見られたり、警備員から質問されたりすることが多く、詮索を避けるため少人数に分かれ、時間をずらして入ることもあると悩みを吐露している。
大勢の同世代と自由に交流できることが、ティーン・テイクオーバーに若者を引きつける一方、友人同士で安心して集まれる場所が日常で限られているという背景もあるのです」(同前)
それゆえに大勢で集まった際には激しい高揚感が生まれ、狂乱へと発展してしまうということなのだろうか。
今回、コロラド州のイベントにインフルエンサーとして参加したフェリックは、騒動後、メディアの取材に対して「(現場は)かなりひどい状況だった」と説明。「あの地域に愛を届けたいと思っていた。最初はとてもうまくいっていたのに」と振り返っている。
