「洗濯槽の洗濯」もサボらないで!2カ月放置で黒カビがびっしり…洗濯研究家が正しいケア方法を伝授

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つい忘れがちな「洗濯槽」の洗濯。サボってしまうと、どれだけ服を洗っても臭いが残ってしまったり、黒カビが大量発生してしまうことも…。

四児のママとして日々洗濯に向き合う洗濯研究家・平島利恵さんに、2カ月洗わずに放置した実験結果を交えながら、正しいお手入れ方法や黒カビを防ぐコツなどを教えてもらいます。

文・写真=平島利恵

カビや臭いは「赤信号」

「洗濯をしたのに、まだ服が臭います」「黒いカスがつくんです」。そんなご相談をよくいただきます。

実は、衣類の嫌なニオイの原因は洗濯槽の汚れにあることがとても多いんです。

だからこそお伝えしたいのは、洗剤や柔軟剤を見直す前に、まず洗濯槽のお手入れを見直してほしいということです。

黒いカスや嫌なニオイは、「そろそろ掃除しようかな」のサインではありません。

すでに洗濯槽の裏側で黒カビが大繁殖し、それが剥がれ落ちてきている状態!

つまり、カスやニオイが出てから洗うのでは遅いんです。サインが出る前に定期的にケアしておきましょう。

2カ月洗わず放置した結果…

「2カ月放置すると、どれくらい汚れるのか」。

これをきちんと確かめたくて、私は自分の洗濯機で、洗濯槽を洗うのを我慢して実験したことがあります。

結果は、たった2カ月でも黒カビがびっしり!

特に糸くずフィルターまわりのカビがひどく、これを見たとき、「こんな洗濯槽で家族の服を洗いたくない」と改めて思いました。

「清潔な洗濯は、清潔な洗濯槽から」。

これは私がいつも大切にしている言葉です。もし洗濯槽の黒カビが目に見えていたら、誰もその中で服を洗おうとは思わないと思います。

見えないから、洗えてしまう。だからこそ、汚れが見える前からケアすることが大切なんです。

なぜ黒カビが生えるの?

洗濯槽の裏側には、洗濯のたびに水分が残り、そこに溶け残った洗剤や柔軟剤、皮脂汚れが付着します。これらがカビの栄養源になるのです。

さらに、裏側は暗くて湿気がこもり、乾きにくい。

水分・栄養・湿気という、カビが好む条件がそろっているんです。

そこで育ったカビが、洗濯のたびに少しずつ剥がれて、服につく…。これが、あの黒いワカメ状のカスの正体です。

「水がきれいだから大丈夫」が盲点になることも

ちなみに、先日こんなことがありました。会社のスタッフのご実家が長崎にあり、水がとてもきれい。だからご家族は、まさか洗濯槽が汚れているとは思っていなかったそうです。

ところが、洗濯槽クリーナーを使ってみると、大量の黒カビが…。

調べてみると、その地域は水道水の塩素濃度が低かったんです。水道水の塩素には、雑菌やカビの繁殖をある程度抑える働きがあります。塩素が少ないと、かえって黒カビが育ちやすい環境になってしまうことも。

「水がきれいな土地=安心」と思いがちですが、洗濯槽にとっては、これが盲点になることもあるんです。

まず「毎日」できる予防から

では、洗濯槽はどのようにケアすればいいのでしょうか。

お手入れは、「毎日(毎回洗濯する度)の予防」と「月1回の洗浄」の二段構えで考えるのがおすすめです。

まずは、毎日できる予防から。

・使い終わったら、ふたを開けて洗濯槽を乾かす
・洗剤・柔軟剤は適量を守る
・洗濯槽を洗濯かご代わりにしない

この3つを習慣にすることで、カビの繁殖をぐっと防ぎやすくなります。

ペットや小さなお子さんがいるご家庭は、フタの開けっぱなしにご注意ください。洗濯機の中に入り込んでしまう事故のおそれがあります。特にドラム式は、中に入って扉が閉まると重大な事故につながるため、使わないときは必ず閉めてください。その場合は、洗濯機の槽乾燥機能を使って乾かしましょう。

月1回は「クリーナー」でリセット

毎日の予防に加えて、月に1回は洗濯槽クリーナーでしっかり洗浄しましょう。これが、裏側にたまった汚れをリセットする本命のお手入れです。

クリーナーには大きく分けて塩素系と酸素系があり、それぞれ得意なことが違います。

・塩素系クリーナー
カビを強力に分解・除菌してくれるタイプ。溶かして落とすので、カスが出ず手軽なのが利点です。何か月も洗浄していない場合の「リセット力」に秀でています。一方で、刺激臭があるので換気は必須。使うときは必ず窓を開けたり換気扇を回したりしてください。

・酸素系クリーナー
汚れを酸素の泡の力で剥がして浮かせるタイプ。取れた汚れが目に見えるので、「こんなに汚れていたんだ」と実感でき、定期的なお手入れに向いています。ただし、機種によってはメーカーが使用を推奨していない場合があり、また浮いたカスをすくいきれず、洗濯物についてしまうこともあるので、その点は少し手間がかかります。

どちらが正解というわけではありません。ご家庭の洗濯機や、使い勝手に合ったものを選ぶのが一番です。

迷ったら、まずは手軽な塩素系でリセットし、その後は酸素系で定期的に、という使い分けもおすすめです。

なお、衣料用の塩素系漂白剤でも代用できます。ただし量やつけ方は、お使いの洗濯機の取扱説明書の指示を最優先してください。

そして、塩素系を使う場合は酸性タイプの洗剤は絶対に混ぜないこと。これは安全のため、必ず守ってください。

ドラム式は、機種によって使えるクリーナーが異なるので、取扱説明書を確認してください。

石けん洗剤を使っている方へ

最後に、注意して欲しいのが普段「石けん洗剤」を使っている方。

石けんカスが出やすいぶん、洗濯槽も汚れやすい傾向があります。通常よりこまめな槽洗浄を心がけると、より清潔に保てるので意識してみてください。

洗濯槽のお手入れは、「毎日ふたを開けて乾かす」+「月1回のクリーナー」。この2つで清潔な状態を保てます。

黒いカスやニオイが出てからでは遅い!「清潔な洗濯は、清潔な洗濯槽から」です。

見えない場所だからこそ、サインが出る前から定期的にケアしてあげてくださいね。

平島利恵(ひらしま・りえ)
洗濯研究家、株式会社Heulie(ユーリエ)代表取締役。主婦目線と専門知識を兼備し、幅広いメディアで記事の監修・執筆を担当。自身のYouTubeチャンネルでも洗濯のコツを発信している。四児の母。クリーニング師。