片道10km先にガソリンが1リットル「5円安い」店があります。夫は「満タンにすれば得」と言いますが、往復の燃料代まで考えると何リットル給油すれば元が取れるのでしょうか?
片道10km先の店まで往復するとガソリン代はどれくらいかかる?
今回は、次の条件で試算します。
経済産業省資源エネルギー庁「石油製品価格調査」によると、2026年8月24日時点のレギュラーガソリン全国平均価格は169.9円/Lです。今回は分かりやすく170円/Lとして計算します。
まず、安いガソリンスタンドまで移動する費用を計算しましょう。
店まで片道10kmなら、往復では20kmです。燃費が20km/Lの場合、往復で消費するガソリンは次のようになります。
・20km÷20km/L=1L
ガソリン価格が170円/Lなら、往復にかかる燃料代は「1L×170円=170円」です。つまり、給油だけを目的に10km先の店まで往復すると、約170円の追加負担が発生します。
なお、実際の燃費は道路状況や運転方法などによって変わるため、170円は今回の条件に基づく目安です。
1リットル5円安い店なら34リットル給油すれば元が取れる可能性
次に、何リットル給油すれば往復170円の燃料代を取り戻せるのか計算します。
遠くの店は1Lあたり5円安いため、1L給油するごとに5円節約できます。往復の燃料代170円を価格差の5円で割ると、必要な給油量は次の通りです。
・170円÷5円/L=34L
したがって、今回の条件では34Lが損益の分かれ目です。34L給油すると価格差による節約額は170円となり、往復の燃料代170円と同額になります。
例えば30Lなら150円安くなりますが、往復に170円かかるため20円のマイナスです。40Lなら200円安くなり、差し引き30円のプラスです。50Lなら250円安くなるため、差し引き80円のプラスになります。
そのため、夫の「満タンにすれば得」という考えは、実際の給油量が34Lを超えるなら、燃料代だけで比較した場合には当てはまります。
ただし、34Lでようやくプラスマイナスゼロです。給油量が少なければ、1Lあたり5円安くても、遠くまで行くほうが高くつく可能性があります。
満タンなら得する場合もあるが時間や実際の燃費にも注意
燃料代だけで考えると34Lを超えれば得になりますが、実際には移動時間なども考えたいところです。
例えば、40L給油しても今回の条件で節約できるのは30円です。給油のために往復20kmを走る時間や手間まで考えると、必ずしも「遠くの店へ行くほうがお得」とはいい切れません。
また、実際の燃費が20km/Lを下回れば、往復の燃料代は170円より高くなります。渋滞が多い道路を走る場合などは、想定より燃料を消費する可能性もあるため注意しましょう。
一方、買い物や通勤などで10km先のガソリンスタンドの近くへ行く予定があるなら話は変わります。給油のためだけに往復20kmを走らずに済むため、5円/Lの価格差を生かしやすくなります。
安い店を利用するときは価格差だけを見るのではなく、「給油のために余計に何km走るのか」まで考えることがポイントです。
まとめ|「5円安いから得」とは限らないので給油量と移動コストを比べよう
燃費20km/L、ガソリン価格170円/Lの車で、片道10km先の5円/L安いガソリンスタンドへ行く場合、往復の燃料代は約170円です。
価格差による節約額が170円になるのは34L給油したときなので、損益の分かれ目は34Lとなります。40Lなら約30円、50Lなら約80円の節約です。
満タン時に34Lを超えて給油するなら計算上は得ですが、節約できる金額は大きくありません。給油のためだけに遠くまで行く場合は、実際の燃費や移動時間も含めて判断するとよいでしょう。
一方、買い物や通勤のついでに立ち寄れるなら、余計な移動を抑えながら安い価格を活用できます。「往復の燃料代÷1Lあたりの価格差」で損益の分かれ目を計算しておくと、自分の場合はどちらがお得なのか判断しやすくなるでしょう。
出典
経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査 調査の結果 1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油)調査結果 8月26日(水)結果詳細版
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

