こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡が観測した球状星団「NGC 6558」。いて座の方向、地球から約2万3000光年先にあります。


【▲ ハッブル宇宙望遠鏡が観測した球状星団「NGC 6558」(Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Cohen)】

視野全体を埋め尽くすように無数の星々が散らばり、特に星団の中心部ではひしめき合うように輝いています。まるで宝石箱を覗いているかのような美しさを感じます。


この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の「ACS(掃天観測用高性能カメラ)」で取得したデータを使って作成されました。画像の幅は満月の見かけの直径の9分の1程度に相当します(画像の視野は3.41×3.10分角)。


星の進化を理解するのに役立つ“自然の実験室”

球状星団とは、数万個以上の恒星が重力によって互いに結びつき、球状に集まっている天体のこと。天の川銀河では約150個が見つかっています。


ESA(ヨーロッパ宇宙機関)によると、球状星団を構成する星々はほぼ同時期に、同じ化学組成の条件下で形成されたと考えられてきました。似たような条件の下で誕生した様々な質量の星がどのように進化していくのかを理解する上で、球状星団は独自の知見をもたらしてくれる実験室のような天体なのだといいます。


また、近年では球状星団に中間質量ブラックホール(質量が太陽の数百倍~数万倍程度)が存在する証拠を見つけたとする研究成果も発表されています。中間質量ブラックホールは銀河やブラックホールの進化を探る上で重要な手がかりになり得ることから、球状星団は改めて注目されています。


冒頭の画像はESA/Hubbleから2022年5月16日付で公開されました。


本記事は2022年5月18日公開の記事を再構成したものです。


 


文/ソラノサキ 編集/sorae編集部


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