はま寿司店長が「組合脱退」の働きかけか…ユニオンが救済申し立て…会社「不当労働行為にあたる事実ない」
回転寿司チェーン「はま寿司」の埼玉県の店舗で、店長が従業員に対して、加入している労働組合からの脱退を促すような言動をしたとして、「回転寿司ユニオン」が東京都労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てた。
申立ては8月20日付。ユニオン側が8月26日、東京・霞が関の厚労省記者クラブで会見を開き、明らかにした。
ユニオンによると、店長は勤務中の従業員に「こちらの企業内組合に復帰する考えはないのか」などと尋ねたという。
回転寿司ユニオンの吉田帆駆斗書記長は、会見で「労使関係を正常化して、働く人たちの要求を実現できる産業に作り変えていきたい」と述べた。
はま寿司側は弁護士ドットコムニュースの取材に「当社としては、不当労働行為に該当する対応を行った事実はないと認識しております」などと答えた。
●就業時間中、店長「企業内組合に復帰する考えはないのか」
申立書によると、はま寿司には企業内組合があり、従業員は雇用契約書の条項に基づき、入社翌月に自動的に加入する仕組みになっているという。
また、店舗内の組合掲示板についても、企業内組合だけに貸与されているとしている。
ユニオン側が問題視しているのは、2025年12月28日に埼玉県内の店舗であったとされる店長の言動だ。
申立書によると、店長は就業時間中、企業内組合から回転寿司ユニオンに移った組合員に対し、「どういう経緯で加入したのか」「企業内組合に復帰する考えはないのか」などと尋ねたという。
ユニオン側によると、会社は店長の発言自体は認めたうえで、「(店長は)第一組合の組合員なので、会社としては干渉できない」と説明したという。
ユニオン側は今回の申し立てで、ユニオンへの支配介入にあたる言動をしないことに加え、組合掲示板をユニオンにも供与することや、雇用契約を結ぶ際にどちらの組合に加入するかを書面で選択できるようにすることなどを求めている。
この日の会見で、ユニオン代理人の藤原朋弘弁護士は「会社は『組合同士の対立だ』と言ってくると思うが、まったく違う。就業時間中に店長という職制から受けた言動は、会社の意を体したものだ」と主張。「労労対立ではない」と指摘した。
●会社側「不当労働行為に該当する対応をおこなった事実はない」
株式会社はま寿司は8月27日、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、申立てがあった事実は把握しているとしたうえで「個別の事象についての当社の認識・見解は、同申立手続きの中で明らかにする予定ですが、当社としては、不当労働行為に該当する対応を行った事実はないと認識しております」と回答した。
また、「申立組合に対しては労働組合法に則り、誠実に交渉を積み重ねてきたものであり、今回の申立は遺憾です。今後も引き続き、労働組合法に則った誠実な対応を継続していく所存です」としている。

