キオクシアに「老後資金1000万円」投資したのに“半額の500万円”になり絶望…「これから上がる」と信じてたのに、オルカンなら“急落のリスク”はなかったでしょうか? それぞれのリスクを確認

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「老後資金1000万円を株で増やそう」と考え、成長を期待して個別株へ一括投資した場合、株価が半分になれば資産も500万円程度まで減ってしまいます。実際、キオクシアホールディングスの株価は、2026年6月に一時11万円を超えましたが、その後は大きく下落し、8月20日時点では5万円前後で推移しています。   このように個別株が高リスクなら、「個別株ではなくオルカンなら暴落はなくて安心」と考えてよいのでしょうか。   本記事では、個別株とオルカンのリスクの違いや、老後資金を投資する際の注意点を解説します。

キオクシアとはどんな会社?

キオクシアは、東芝メモリからの単独株式移転により設立された会社です。メモリおよび関連製品の研究開発、製造、販売などを行っており、2024年12月に東京証券取引所プライム市場へ上場しました。
2026年に入ってから株価は大きく上昇し、6月22日には高値で11万2700円を記録しました。ところが、その後株価は下落し、8月20日時点では約5万円となっています。
そのため、高値で1000万円投資し、現在の評価額が500万円になっている人もいるかもしれません。このように、個別株では短期間で株価が大きく変動することがあり、1000万円を1社へ集中投資すれば、その影響をそのまま受けることになります。

「オルカン」なら何が違う?

オルカンとは、三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の愛称です。日本を含む先進国や新興国の株式へ幅広く投資するインデックスファンドで、1本購入するだけで世界中の企業へ分散投資できます。NISAのつみたて投資枠、成長投資枠の対象商品でもあります。
キオクシア1社へ1000万円を投資した場合、その会社の業績や半導体市況などによって資産が大きく変動します。一方、オルカンでは多数の企業へ投資するため、仮に1社の株価が暴落しても、資産全体への影響は限定的になります。
ここが個別株と大きく異なる点です。

オルカンなら半額になることはない?

注意したいのは、オルカンも元本保証の商品ではない点です。全世界へ分散していても、世界的な金融危機などによって多くの国の株価が同時に暴落すれば、基準価額が大幅に下落する可能性があります。また、為替変動の影響も受けます。
そのため、「オルカンなら1000万円が500万円になることは絶対にない」とは言えません。とはいえ、個別企業特有の業績悪化や不祥事などによって資産全体が大打撃を受けるリスクは、1社への集中投資より抑えやすくなります。
つまり、オルカンは「暴落しない商品」ではなく、「特定の会社に依存するリスクを分散できる商品」と考えたほうがよいでしょう。

積立投資なら買うタイミングも分散できる

1000万円を一度に投資すると、購入直後に暴落した場合、その影響をまともに受けます。一方、毎月一定額を積み立てれば、価格が高いときだけでなく、暴落して安くなったときにも購入できます。
例えば、オルカンを毎月コツコツ購入すれば、世界中の企業への分散に加えて購入時期の分散もできます。もちろん、一括投資より積立投資のほうが必ず利益が大きくなるわけではありません。相場が右肩上がりなら、早い段階で多くのお金を投資したほうが結果的に有利になる場合もあります。
それでも、投資直後の暴落による心理的・金銭的なダメージを抑えたい人にとって、積立投資は有効な選択肢の1つでしょう。

特に老後資金の集中投資は慎重にしよう

今回、特に注意したいのは、投資した1000万円が老後資金であることです。30歳の人なら、暴落しても回復を待つ時間を長く取れるかもしれません。しかし、60歳前後で数年後から生活費として使う予定のお金なら、暴落後の回復を何年も待てない可能性があります。
そのため、老後資金の全額を個別株へ一括投資するのではなく、当面必要になる生活費は預貯金などで確保したうえで、余裕資金を投資へ回すといった方法も検討したいところです。

まとめ

キオクシアは短期間で株価が大きく変動しているため、その間に評価額が半分になっている人もいるかもしれません。オルカンは世界中の企業へ分散投資できるため、1社に集中投資する場合とはリスクの性質が異なります。とはいえ、オルカンでも暴落によって大きな含み損を抱える可能性はあります。
特に老後資金については、「どうすれば利益を最大化できるか」ではなく、預貯金をどれだけ残すか、投資先や購入時期をどの程度分散するかなどのリスクも十分に考えて運用しましょう。
 

出典

キオクシアホールディングス株式会社 会社概要
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など