2つ目は、「診断一時金」が複数回受け取れるかどうか。一時金が給付されるがん保険の多くは、1回だけという縛りがあります。でも、がんは再発や転移のリスクがある病気です。再発時も受け取れるタイプなのかを確認しましょう。

―― 1回限りの一時金をすでに受け取っている場合は?

鈴木氏:解約して、その分を貯金に回した方が賢明です。保険会社や営業マンは「もう一時金は出ないので解約した方がいいですよ」なんて親切に教えてはくれません。その結果、権利がない保障のために毎月保険料を払い続けている人が大勢います。

3つ目は、がんと診断された際の「保険料払込免除」の条件です。保険料払込免除とは、がんが見つかったら、それ以降の保険料を支払わなくても保障は続くという特約ですが、古い約款だと「診断後、2年以内に入院または所定の通院30日以上」といった厳しい条件が付いていることがあります。

がんと診断されたら、即座に支払いが免除されるかもチェックすべきポイントです。そもそもの大前提として、保険料払込免除は付けてくださいね。

◆「特約をつけているから大丈夫」ではない

―― 上記3つ以外にも注意すべき点はありますか?

鈴木氏:医療保険や住宅ローンの団信、カード付帯などの「がん特約」だけで安心しないでくださいということです。

「特約をつけているから大丈夫」と言う方は多いですが、特約の場合「がんで入院したら日額プラス5000円」といった限定的な仕組みになっています。

国立がん研究センターなどの最新データによると、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は約2人に1人(5~6割)。

おまけのような付帯特約だけで安心せず、独立したがん保険でしっかりとした生活保障を準備すべきです。

―― 2人に1人ががんになるという統計は無視できませんね…。

私の子どもは小学生ですが、すでに加入させています。若いうちに入るほど保険料が安く、その金額は一生据え置かれるからです。

また、20~30代の女性に多いのが「ステージ0(上皮内新生物)」をめぐる問題で、古い保険だと給付金が10分の1に減額されたり、払込免除の対象外になるケースもあります。

初期のがんでも保障が削られないかの確認は必須です。最近は、公的保険適用外の「自由診療」までカバーする保険も増えていますが、それも現代の医療実態を反映した手厚い保障だと思います。

◆ベテランFPが医療保険に加入しない理由

――トラブルの話を聞いていると、そもそも保険を売る側の説明やフォローが足りないのが原因では…?