友人が5年前「三菱商事の株」を“配当金目当て”で100万円分買ったら、今は「450万円」になったと聞き驚き! ただ配当利回りが「4%台→2%台」に落ちたので、今から買うのは遅いですよね?

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株を購入する大きなメリットの1つに、定期的にもらえる配当金があります。そのため、配当金目当てで株を購入する人も多いのではないでしょうか。近年の株価上昇で、配当狙いだった株の価格が想像以上に高騰しているケースがあります。   本記事では、5年前に商社株の代表格である「三菱商事」の株を100万円分購入していたら、今はいくらぐらいになっているのかを試算します。さらに配当利回りの変化などから、今後の投資についても考察しますので参考にしてください。

5年前に「三菱商事」の株を100万円購入していたら

5年前に三菱商事の株を100万円購入していたら、現在の価格はどのようになっているのでしょうか?
2021年8月時点の株価は3300円ぐらいでした。2024年年始に1株が3株に分割されているため、今の株価と比較すると1100円程度の水準です。
それが、5年後の2026年8月現在は約4800円まで上昇しており、約4~5倍になっていることが分かります。つまり、5年前に100万円分を購入していれば、現時点の評価額は400万円から500万円ぐらいまで増えているでしょう。
もちろん、この間、株価が大きく下落する局面もありました。最近でも、5月に一時6000円台に突入したあとは乱高下し、高値から1000円以上価格が下がっている状況です。それでも、5年スパンで見れば、株価が大きく上昇していることに変わりはありません。

「商社株」にはどんな特徴がある?

このように三菱商事の株価は大きく上昇していますが、実はほかの総合商社にも同様の傾向が見られます。
同じ5年前から比較すると、三井物産は約4倍、丸紅は約6倍、伊藤忠商事が約3倍など、代表的な商社株は軒並み株価が大きく上昇しています。この間、日経平均株価も2倍以上になってはいますが、商社株はその動きを上回るパフォーマンスを見せているのです。
以前の商社株は、株価が大きく上昇しにくく、企業価値に比べて株価が廉価である「バリュー株」の典型と見られていました。「バリュー株」は、成長性が低い反面、下落リスクは比較的小さく、株主への配当などが手厚い傾向があります。
そのため、株価上昇によるキャピタルゲインよりも、配当金などのインカムゲイン目当てで投資する人が多いセクターだったかもしれません。
しかし、現在の商社は、昔のイメージである「取引の仲介」だけでなく、企業経営に参画し、事業内容に投資するようなビジネスモデルに変容しています。
さらに、「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が、2020年に日本の5大商社の株式を各5%以上取得したことが分かりました。同氏はその後も保有および買い増しを続けており、そのことが商社株の信頼性向上や株価上昇の要因になったのは間違いないでしょう。
その反面、株価が大きく上昇したことで、「1株あたりの年間配当金÷現在の株価×100」で求められる配当利回りはかなり低下しました。
例えば、三菱商事の5年前の配当利回りは4%を超えていましたが、現在は2%台です。これは商社株全般に共通の傾向ですが、数年前のように配当金目当てで投資するには、ややコストが高くなっていると言えるでしょう。

今から商社株を買うのは遅い?

それでは、これから商社株を買うのは、すでに手遅れなのでしょうか? 確かにここ数年のような株価の急騰は期待できないかもしれませんが、長い目で見た場合、商社株への投資が1つの有力な選択肢であることに変わりはありません。
財務体質は健全で、資源権益を保有する企業も多いため、インフレに強い特徴も兼ね備えています。
また、配当利回りは下がっていますが、1株あたりの配当金自体は依然として増加傾向です。少なくとも保有する資産の一部に組み込むセクターとしては、いまだ十分に魅力があると言えるでしょう。
もちろん、投資である以上、このところハイパフォーマンスだった商社株とは言え、リスクも数多く存在します。
世界の景気動向や為替に業績が左右されやすい業種であり、株価が大きく下がる局面が来ることも十分想定されます。また、商社株と言っても、個別企業ごとに特徴は異なり、会社によって業績に大きな差が出ることもあるでしょう。
さらに、業績が悪化すれば、配当などの株主還元姿勢に変化が生じるかもしれません。いずれにしても、商社株のメリットや企業ごとの特徴をよく理解し、自分の投資目的に照らし合わせて購入を検討することが大切です。

まとめ

商社株の大きな値上がりで資産が増えた上に、定期的に利回りの良い配当金ももらえると聞くと「自分も早く買っておけばよかった」と思うかもしれません。
一方で、配当利回りが低下したため、今からでは買うのは遅いと感じる人もいるでしょう。しかし、三菱商事をはじめとした商社株の魅力や特徴に変わりはなく、資産運用のバリエーションを増やすにはもってこいのセクターかもしれません。
ただし、投資である以上、株価下落や業績悪化による配当方針の変化など、一定のリスクがあるのも事実です。商社セクターへの投資に興味があれば、まずは自身の投資目的を再確認した上で、各企業にどんな特徴があるのか調べてみてはいかがでしょうか。
執筆者 : 松尾知真
FP2