高市早苗首相(時事通信フォト)

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 2月18日から始まった第221回特別国会が、当初予定から8日間延長され7月25日に終了した。閉会をうけて7月27日に開いた高市早苗首相の記者会見では、質疑応答で繰り返し支持率の低下について問われたが、強気の姿勢を崩さなかった。

【写真】午前中はピンクジャケット

 臨床心理士の岡村美奈さんによると、高市首相の意思は「スーツの色」に込められているという──。

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 報道各社が行った全国世論調査の結果、7月の内閣支持率が軒並み急落したと報じられた。高市首相は会見で、最優先してきたという物価高対策については口調を強め、強い決意をもって国会運営にあたってきたと語った。だが、最も注目されたのは、記者からの質問に対する「反省点は特にない」という言葉だった。

黒とローズピンクから会見では白一色に

 会見と同日の午前中に行われた衆院予算委員会の集中審議では、黒のインナーに黒のスカート、ローズピンクのジャケット、パールのネックレスにイヤリングで出席した高市氏。メリハリのある強いコントラストの服装は、国会閉会後の審議に臨む論戦モードといった雰囲気を醸し出していた。

 中道改革連合の階猛氏に支持率低下の原因を問われると、「原因に関してはわかりません」と、笑顔を浮かべ、答えた。歴代首相に比べて国会の出席時間が短いこと、消費税減税が決まらず物価高対策への不満や政策の優先順位に国民とのズレがあること、中傷動画疑惑への説明不足など、ネットやメディアでは支持率急落の理由がいくつか挙がっているが、高市氏は答えようとはしなかった。自身が納得のいく具体的な悪要因が見当たらない以上、「原因はわからない」としか言いようがないと思ったのだろう。

 ところが午後の会見では、パールのネックレスとイヤリングはそのままに、ジャケットやインナー、スカートまでアイボリー(白)で統一し、雰囲気を一新させた。服装を変えることで、白の持つクリーンさや誠実さをアピールしようとしたのだろう。

 記者からあがった内閣の支持率低下について質問には、柔和な表情で「厳しい質問もたんといただいておりますが、一喜一憂することなく、さまざまなお声をうかがいながら国家国民のために謙虚に真摯に仕事をしていくだけでございます」と、これまでの首相らと同じような答え方をした。

 だが、そのあとが違った。にこやかな表情を一転させ、「反省点は特にございません」と言い切った。心から納得する反省点がない以上、”ポーズとしての反省”を述べること自体、不誠実と感じたのかもしれない。

「白」に込めた意思

 感情が言動に表れやすい高市氏は、そうした”率直な印象”が支持されてきた。この質疑応答で感情を表に出すシーンがあった。

「とにかくがむしゃらに政権公約を一つでも多く実現しようと頑張ってきました」と語ると、顎を引き、下から見据えるような鋭いまなざしを記者に向けた。高市氏によく見られる表情の変化だ。自身の信念や立場を脅かすような質問だと判断した瞬間、彼女の表情はスイッチが入ったように変化する。

 こうした質問が飛んでくることを予想していたからこそ、白い色を選んだのだろう。その服装で「反省点なし」と言い切った姿勢から見えてくるのは、「自分は正しい」「やましいことはない」という自己正当性だ。

「とにかくがむしゃらに」という言葉どおり、全力を尽くして働き、正々堂々、清廉潔白に対応してきたという主張が、その白色にも表れている。

 潔さや、一点の曇りも許さない強さを印象づける白色を身にまとうことで、批判に怯まず、自分の信念に従って行動し、これからも自分の進め方で政策を実行していくという意思表示をしたともいえるだろう。

そんな強気の姿勢を崩さなかった高市氏の頭に、なんと会見中、大きなハエがとまった。清潔感や品格ある装いに、一匹のハエ。その強烈なコントラストは、支持率急落の原因に向き合わず、「反省点は特にございません」と強弁する今の高市内閣の現実なのかもしれない。