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 ソフトバンクの2年目・村上泰斗投手(19)が“減量”で1軍初登板を目指している。とはいっても体重のことではない。10球種を器用に投げ分けるが、倉野信次投手チーフコーチ兼ヘッドコーディネーターから指示されたのは5球種での勝負。つまり球種の量を減らしたのだ。絞ることで完成度を上げ、最速156キロの直球を生かす。ケガに泣かされたルーキーイヤーから、2年目の飛躍を心に決めている。

 2年目の村上が周囲の期待に応える成長を見せている。2軍戦で3試合投げて計9回5安打3失点の成績を残し「自分のボールが通用することは分かったので、次はどのボールが有効かというところが課題です」と堂々とした口調で語った。

 一番の武器は、空振りが取れる直球だ。計画的に続けてきたウエートトレーニングが実を結び、平均球速は昨季から約3キロアップ。150キロを超える。春季キャンプを終えた頃から体幹と投球のつながりを感じており、楽に投げても球速が出るようになった。川越英隆投手コーディネーターも強みの直球を「元々ポテンシャルはある。縦の変化量も良いときは50センチを超える。質が良い」と称えた。

 手先が器用で持ち球は全10種。しかし、現在実戦で投げているのは直球、カーブ、スプリット、2種類のスライダーのみ。「倉野さんに止められています。全部投げて中途半端になるより、精度を求めてやってと言われています」。試合の中で他の球種に頼りたくなることもあるが、グッとこらえて指定された球の中で戦う。「今の5球種でびっくりするようなピッチングをして、倉野さんの合格が出たら解禁してもらえますかね。いろいろ投げたいです」と笑った。直球を生かすための変化球を、まずは確実なものにしていく。

 首脳陣からは“今季中の1軍デビュー”を期待する声も上がる。そのための課題はボールになる球。「僕のボール球ははっきりし過ぎていて、打者へ餌まきにもならない。1軍選手はボールになる球の軌道も自分でつくれている」。まずはキャッチボールでフォームを安定させ再現性を高めつつ、実戦で定着させる作業をしていく。

 今季は2軍戦だがみずほペイペイドームのマウンドを踏み、フレッシュオールスターの舞台にも立った。着実に階段は上がっている。1軍デビューをつかみ、1学年上の前田悠との“左右の両輪”を目指して腕を振る。 (昼間 里紗)

 ◇村上 泰斗(むらかみ・たいと)2007年(平19)2月20日生まれ、兵庫県出身の19歳。小1から白金メッツで野球を始める。中学では大阪箕面ボーイズで捕手兼外野手。神戸弘陵では2年春からベンチ入りし、同秋からエース。3年夏は兵庫大会3回戦で敗退。24年ドラフト1位でソフトバンク入団。1メートル79、76キロ。右投げ両打ち。