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ベースは長安汽車ブランドのディーパルSL03

古くからのマツダ・ファンは、ガソリンエンジンにMTを組み合わせ、小気味良く運転できるハッチバックやスポーツカー、直6ディーゼルエンジンを積んだ頼もしいSUVを、今後も期待しているだろう。そもそもマツダも、6eへ心から納得しているのだろうか。

【画像】見た目は後継EVと素直に思える マツダ6e 競合しそうな電動サルーン 2024年終売の6も 全150枚

環境規制が、そんな望みを断ち切ろうとしている。否応なしに、バッテリーEVの開発は求められている。BMW程の規模があるなら、純エンジン車にハイブリッド車、電気自動車、水素燃料電池車など、多様な技術で法規制へ対応できるかもしれない。


マツダ6e タクミプラス(英国仕様)

しかし、今のマツダにそこまでの余力はない。当面の対応策として彼らが頼ったのは、中国のパートナー企業、長安汽車。傘下ブランドのディーパルが擁するSL03をベースに、新たな電動サルーンが生み出された。

EVの後継モデルだと素直に思えるスタイリング

スタイリングは、確かにマツダらしい。滑らかな面構成のボンネットやボディサイドに、均整の取れたシルエット。何も知らなければ、2024年に終売となった先代6の、電動の後継車だと素直に感じるはず。SL03を知っていても、きょうだいには見えないだろう。

シンプルなバンパーや、下にすぼまった外形のフロントグリルも、マツダ的。細身のヘッドライトが、表情を引き締める。テールライトは、RX-7を彷彿とさせる丸目4灯。トランクリッドには、展開式スポイラーが仕込まれている。


マツダ6e タクミプラス(英国仕様)

パワートレインは、リアに載る258psの駆動用モーターが1基と、フロアに敷かれる78kWhのバッテリーという組み合わせ。後輪駆動で、航続距離は560kmが主張される。急速充電は最高200kWに対応し、残量10%から80%への回復は最短24分だ。

SL03は大きなサルーンで、6eも全長は4921mmある。フォルクスワーゲンID.7は、更に40mm長いが。価格やスペック的には、テスラ・モデル3やメルセデス・ベンツCLAなどが主なライバルになるだろう。

巧妙に差別化されたプレミアムな内装

フレームレス・ウインドウのスタイリッシュなドアは重厚感があり、その奥に広がる空間は、従来のマツダのイメージと一線を画す。美しく整列した物理ボタンはなく、シンプルな造形のダッシュボード上に、14.6インチと巨大なモニターが据えられている。

新しいCX-5でもタッチモニターは大型化されており、今後のマツダは、この方向性で進むようだ。従来の、クラッシーな雰囲気を懐かしむ人はいるかもしれない。


マツダ6e タクミプラス(英国仕様)

一方で、インテリアもSL03と巧妙に差別化されている。試乗車のタクミプラス・グレードの場合、上品なキャメル・レザーとスウェードが贅沢に用いられ、概ねプレミアム。ウインドウ周辺などの合成皮革は、やや質感が追いついていないとしても。

運転姿勢は、ダッシュボードに対しやや高めで、天井が近く感じられる。シートは調整域が広く、座り心地に優れ、運転している内に気にならなくなるけれど。後席は、前後方向にゆとりがあるものの、前席と同様に頭上空間は限られる。

中国車的なタッチモニター・システム

タッチモニターのシステムは、社外品的。マツダはウェブサイトも含めて、独自の落ち着いたフォントを使用しているが、6eへ実装されるシステムでは一般的なフォントも混在し、そんな一端が感じられてしまう。

画面のデザインは、中国車的。ウィジェットやアイコンなどが、レイヤー構造を意識せずに並べられた印象で、実際に触れるとどこか扱いにくい。画面が大きいだけに、助手席側のアイコンは触れにくくもある。より悪いインターフェイスも、存在はするが。


マツダ6e タクミプラス(英国仕様)

アップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応し、そちらの動作は良好。ステアリングホイール上にショートカットが2つあり、ワイパーの速さや回生ブレーキの強さなどを割り当てられる。だが全体的に、もう少しクラフトマンシップを感じたいところ。

荷室の容量は336L。フロント側にも72Lの収納があり、そのケースがバスケットのように取り外せるのは便利に思えた。

気になる走りの印象とスペックは、マツダ6e タクミプラス(2)にて。