韓国・ソウルの中央日報本社(デイリーNK)

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韓国を代表するメディア企業である中央グループが深刻な経営危機に陥った。中核放送局JTBCが今月12日、資金繰りの悪化から債務不履行(デフォルト)に陥り、グループの主要5社が相次いで企業再生手続きを申請した。背景には、韓流ドラマなどコンテンツ制作への積極投資に加え、サッカー・ワールドカップ(W杯)や五輪の巨額放映権取得が重なり、財務負担が膨らんだことがあるとみられる。

中央グループは全国紙・中央日報を中核に、総合編成チャンネルJTBC、ドラマ制作会社SLL、映画館チェーン「メガボックス」などを傘下に持つ韓国最大級のメディア・エンターテインメント企業だ。近年は「梨泰院クラス」や「財閥家の末息子」など世界的ヒット作を送り出し、韓流ブームを支える存在として知られてきた。

しかし、動画配信サービス(OTT)の普及を背景にコンテンツ投資競争が激化。ドラマ制作費が高騰する中でも大型作品への投資を続けたほか、2026〜2032年の夏季・冬季五輪、2026、2030年サッカーW杯の韓国国内放映権獲得にも巨額資金を投じた。市場では関連投資額は総額約5億ドル(約720億円)規模に上るとの見方もある。

放映権については地上波局への再販売などによる回収を見込んでいたが、テレビ広告市場の低迷や資金調達環境の悪化が重なり、想定どおりに資金を確保できなかったとされる。韓国メディアは、スポーツ放映権への大型投資が資金繰り悪化の「決定打」となった一方、その背景には長年続いたコンテンツ事業への積極投資があったと報じている。