画廊と美術館での学芸員経験をもち、現在は美術エッセイストとして活躍中の小笠原洋子さん(76歳)。高齢者向けの3DK団地でひとり暮らしをしながら、月4万円の年金で生活しています。今回は、小笠原さんが食品ロスを防ぐために実践している、冷蔵庫収納の工夫などについて語ります。

冷蔵庫はつめこみすぎず、あえてこまめに掃除

昭和30〜40年代に一般家庭で普及した電気冷蔵庫は、「ホワイト家電」の筆頭であり、文字どおり清潔感を重視した白でした。見た目だけでなく、実際汚れがよくわかるので掃除しやすい色として、自然と清潔が保たれ、台所では主要な色になったといえるでしょう。

【実際の写真】76歳ひとり暮らしの節約家「冷蔵庫の中身」

昨今は、ブラックタイプなどカラフル冷蔵庫が登場しましたし、また私の知人の家では冷蔵庫にレースをかけてインテリアのように居間に置いていました。

両開きの大型冷蔵庫などは、今でもキッチンの王様的存在感ですよね。ただ高さや大きさがある分、お掃除には手がかかりそうです。

私は冷蔵庫こそ、手抜きをしない掃除が大事だと考えています。扉をあけたときは食べものだけでなく、周辺を見回して1か所だけでも汚れを発見し、すぐにふき取るのが日課です。

●冷蔵庫は意外と汚れやすい

「汚れ所」は必ずあるものと予知しておけば、ふき取る布も心の準備もできているはずです。冷蔵庫はあまり汚れない場所と思うのは、はずれでしょうね。

時折庫内の棚をふいたとしても、見落とされがちなのが、扉周りのゴム製パッキング部分。上段扉の陰になっている下段の扉の上。それから外側の床付近も意外とホコリがついているものです。

●ケチ根性フル稼働で、食品ロスを防ぐコツは庫内を「閑散」とさせること

いずれにしても庫内掃除で、いちばん掃除がしにくく、邪魔になるのが大量の食品のつめこみでしょう。

その点私の冷蔵庫内は閑散としていますので、掃除もしやすいですが、それ以上に節約を兼ねた食品ロスを避けるために、つめこみすぎないよう意識しています。

食べ物を余らせたり腐らせたりして捨てることがないケチ根性の私は、冷蔵保存量をぎりぎり少なく抑えていますし、保存したものは必ず食べきります。

メモも活用し、冷蔵庫の中身は1週間で食べきる

ところで近年、足腰の痛みで毎日は出かけることができなくなった私は、1週間分の食材が届く宅配便を利用しています。ですから庫内の食品は、1週間で食べきるようにはしていますが、それでも食べきれなかった野菜や納豆、豆腐などは、私の冷蔵庫内にもパラパラと点在しています。

また常備品として、扉裏にカラシなどチューブ型および塩コショウなど小瓶入り調味料。ペットボトルに入れ替えた米などが最小限で収まっています。

なお私は宅配便が届くと、冷蔵と冷凍に分けて食品名を書き出しておきます。そうすると翌日なにを食べるか、すばやく決められますし、賞味期限を見落とさないというメリットもあります。

冷凍庫は「満タン」にしている理由

一方冷凍庫は、案外満タンです。「冷蔵庫には少量、冷凍庫は多く」とは、電気代の節約になるといいますし、防災や体調不良時に備えるためでもあります。

毎日決まって3食摂取していくと、食料はあっという間になくなります。非常時に食べ物がなくなったときは、とても怖い思いをすることでしょう。

しかし満杯の冷凍庫内の掃除および整頓も大事ですね。ところが私の冷凍庫があまり整然としていない理由は、満杯といえども冷蔵庫自体の容量が少ないので、早めに消費してしまうことが多く、食品を冷凍用容器などに入れ替える手間や、容器代金にお金をかける必要がないからです。

半分ほど消化したとき、これぞとばかりに冷凍庫内を掃除するように努めています。