厳冬に「太布」の糸作り始まる 那賀町木頭【徳島】
全国でも珍しい、木の皮から作る古代の布「太布」を織るための糸作りが那賀町で始まりました。
「太布」は、那賀町木頭地区で古くから作られていた「コウゾ」の木の皮が原料の布です。
糸作りの作業は毎年、寒さが厳しいこの時期に行われます。
まず、コウゾの枝を束ねて「コシキ」と呼ばれる蒸し器で2時間ほど蒸し、柔らかくなった樹皮をはぎます。
さらに、木の灰を水に溶かした灰汁で煮て、木槌でたたいてほぐし、モミガラといっしょに踏んで表面の黒い皮を取り除きます。
こうして残った繊維を一昼夜、那賀川の清流にさらし、川原で2日間乾燥させます。
その後も樹皮を細く裂いたり、木槌で叩いたりする作業などを2か月あまり繰り返し、ようやくしなやかで強い糸に仕上がるということです。
地元では1955年ごろまで、作業着に仕立てるなどして「太布」を利用していましたが、現在、太布づくりの技術は伝承会によって伝統文化として受け継がれています。
