犬の11歳の誕生日。SNSでつながった縁でできた最高のお祝いごはん
ペットの柴犬の写真をX(旧Twitter)に投稿し続け、その自然体のかわいさが人気となっている@inu_10kg。ESSEonlineでは、飼い主で写真家の北田瑞絵さんが、「犬」と家族の日々をつづっていきます。第82回は「犬の11回目の誕生日」について。

特別な気分で朝を迎えた…犬「11歳の誕生日」
「おはようさん、犬」寝惚(ねぼ)けまなこの犬の両耳からほほにかけてそっと包むように撫(な)でおろす。
「11歳の誕生日おめでとう」
5月7日は、毎年ほんのすこし特別な気分で朝を迎える。あぁ、また1年、犬が無事に生きてこれたなぁ。その事実に安堵する。
いつものように朝の散歩から帰ってきて犬を庭の定位置にリードをつないだ。「じゃあちょっと待っててよ」とニヤリと笑いかけて、私はひとり台所で準備をする。犬は気づいたかな、今日の朝ごはんはスペシャルメニューだって。

one’s daily(ワンズデイリー)のキューブシフォンに倉敷のチーズ工房ハルパルのフロマージュブランをたっぷりトッピング。セリアで買ったピックをちょこんと立てて庭に運ぶと、犬は瞬時にロックオン!

空気を食べるみたいに舌をぺろぺろしているのでさっそく食べよう! いただきます!

キューブシフォンはプレーン、ホウレンソウ、ビーツの3種類のセット。キューブシフォンもフロマージュブランも、犬も人も一緒に食べられるので同じものを味わえるのがうれしい。

やさしい甘さのふんわりしっとり食感のシフォンケーキに濃厚でクリーミーなフロマージュブランを添えたら完璧なコンビネーションに思わずガッツポーズ! 犬もおいしいらしく夢中になって口が止まらんね。私はビーツ味が好きやったけど犬はどう?

今年のバースデーメニューはinubotでつながった方々からでき上がった。ネットで注文したのは私やけど、間をつないでいるのは犬自身だ。Twitterでお祝いのごはんを募ったところいくつかおすすめをもらって、その中のひとつがone’s dailyのキューブシフォンだった。
チーズ工房ハルパルは、あるフォロワーさんとの思い出から。一昨年の夏、フォロワーさんから家族写真のご依頼をいただいて岡山に伺ったときに、お土産にいただいたのがきっかけ。

「フロマージュブランは犬くんも食べられるので!」と教えてもらったので、和歌山に帰ってさっそく犬にあげてみた。忘れもせえへん、それは気持ちのいい食いっぷりで、もちろん適量を数回に分けてあげたけど、最後はカップの隅々まできれいになめてくれた。

チーズもいろんな種類がつくられていて、今回は5種セットを購入。私は犬に負けないくらいチーズ大好きなので、届いたつめ合わせを見ては胸が躍り、冷蔵庫にしまったら楽園に見えた。
いただいたおすすめはこれからも続くお祝いごとでひとつずつ使わせてもらいます。みなさんいつも犬を見守ってくれてありがとう。
犬と一緒に柿畑へ!

5月は柿畑で摘蕾(てきらい)の手伝いをした。摘蕾は一本の枝につく蕾(つぼみ)の中からひとつだけ残してほかを摘(つ)んでいく作業だ。5月10日も犬と一緒に柿畑へ。

犬の手も借りたいほど大変で、日除け帽をかぶった犬も両手を使って蕾を選別しているーーなんてことはない。

でもやっぱり畑におってくれるだけでみんなの力が出るんよな。これも一種のドッグセラピー?

私だけじゃなく、お母さんもいつも犬のそばにきて休憩を取る。鳥が羽根を休める止まり木のように、犬は私たちの拠(よ)り所だ。

夜は、翌日の母の日に向けてフロマージュブランを使ってレアチーズケーキをつくった。このまえの雨の午前にアップルパイを焼いたとき犬は机に身を乗り出して興味津々だった。

今回も助手してくれるかしらと思ったが、畑仕事でくたびれたのかスロープの端にあごを乗せておねむです。今日も一日ありがとう…。
ひとりでも材料がいいおかげでおいしくできて、お母さんも「お店やん!」と喜んでくれた。

誕生日が過ぎ、母の日が過ぎ、後半に入ってようやく換毛期が始まった。ブラッシングして抜けていく毛を見ると、毛並みがずいぶん白くなったなぁと感じる。

かく言う私も、最近頭頂部からす~っと伸びる白髪を2本発見した。茶髪に混じって光を反射している白い2本を見ていたら、ここでも書いたが、年始に犬のスロープをつくりながら見ていたドラマ「スロウトレイン」を思い出した。韓国では誓いの約束のときに“末永く”や“いつまでも”という意味で「黒髪がネギの根っこになるまで」と言うらしい。
犬の毛並みと私の髪の毛、ネギの根っこになるまで一緒にいてね。
