『隠し味にはロマンス』カン・ハヌルが真骨頂を発揮 コ・ミンシとの“ケミ”にも期待
カン・ハヌル×コ・ミンシ主演のロマンティックコメディ『隠し味にはロマンス』が、Netflixで5月12日より配信開始された。レシピハンターの財閥御曹司と、食堂を営むこだわりの強いシェフが出会ったことから繰り広げられるキッチンロマンスだ。カン・ハヌルが後継者争い中の財閥御曹司ハン・ボムを、コ・ミンシが食堂のオーナーシェフであるモ・ヨンジュを演じている。配信翌々日には、日本のNetflix今日のTV番組TOP10の3位、韓国では2位で、初ランクイン後、その翌日には日本は2位、韓国では1位と順位を上げている。世界総合TOP10でも2位と好調なスタートを切った。本稿では、第1話、第2話を中心にご紹介したい。(以下、ネタバレを含みます)
参考:『誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる』は“マクチャンドラマ”として観るのが正解?
食品会社ハンサンは、韓国の食品ブランド大賞1位を取るほど人気の会社だ。ハンサン理事のハン・ボム(カン・ハヌル)は、兄で常務のハン・ソヌ(ペ・ナラ)と後継者争い中で、どちらが先に3つ星レストランを作り出せるかで争っていた。“レシピハンター”として、ボムは、韓国で食の都と呼ばれる全州の小さな食堂を訪れる。そこでオーナーシェフのモ・ヨンジュ(コ・ミンシ)の作るこだわりの料理に魅せられる。
冒頭から、カン・ハヌルが鼻につく嫌味な御曹司を生き生きと演じてみせる。兄の策略により、失脚して後からは、カン・ハヌルの真骨頂である、爽やかさと豪快さを兼ね備えたコミカルな演技の本領が発揮されている。彼の大きな笑顔と「はっはっはっ!」としたカラッと乾いた笑い声を聞くと、カン・ハヌルの持ち味全開で観ていて心地いい。『椿の花咲く頃』で、正義感溢れる田舎の熱血刑事ヨンシク役を演じ、ヨンシク沼を爆誕させ視聴者を悶絶させたカン・ハヌル。本作で、真っ白なスーツにオールバックの財閥御曹司姿で登場するも、早くもみすぼらしい姿に変貌し、ここからどんなギャップ萌えをさせてくれるのかと楽しみになる。
コ・ミンシは、こだわりの強いシェフ、ヨンジュとして食材にこだわり、薄化粧で無防備な“すっぴんフェイス”が、かえって彼女の芯の強さと、強い眼差しを際立たせている。『五月の青春』『誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる』と、コ・ミンシは若手俳優の中で演技力を高く評価されている注目俳優だが、本作でカン・ハヌルとぶつかり合う出会いから、どのように協力して店を盛り立てていくのか、そして、二人の恋の様相をどう紡ぐのかが楽しみだ。
ボムは、料理の腕は一流だが、商売は下手なヨンジュに、個人投資として店を繁盛させるために資本管理をボムが行う契約を交わす。そんな中、ボムは、兄ソヌの仕打ちを母でありハンサン創業者のヨウル(オ・ミンエ)に訴えるも、ヨウルから相手にされずに逆にカードも止められ、高級車も没収されてしまう。
ボムとヨンジュは、店の内装から雇用する従業員まで、全てにおいて対立を重ねていく。ボムが雇おうとしていた華麗な経歴のシェフたちをヨンジュは拒否し、15年間クッパ屋で働いていたクッパ店のエース、ミョンスク(キム・シンロク)をスカウトする。ボムとヨンジュとミョンスクは、力を合わせて店を繁盛させるために動き出す。ヨンジュは、一気にみすぼらしくなってしまったボムの姿を見て、彼に服をプレゼントする。
本作は、クリエイターとして『D.P. -脱走兵追跡官-』シリーズ、『弱いヒーロー』シリーズのハン・ジュニ監督が参加しており、その縁からヨンジュが観ている劇中ドラマ『ウンジェを抱いて走れ』(大ヒットドラマ『ソンジェ背負って走れ』のパロディなのが面白い)でパク・ジフンがカメオ出演している。パク・ジフンのビジュアルがすこぶる良く、この劇中劇が観たくなる。また、ソヌ役も『D.P.』『弱いヒーロー』で存在感を放ったペ・ナラが演じており、同じく両作品に出演しているユ・スビンも、クッパ屋の息子チュンスン役で登場している。『D.P.』繋がりではないが、『埋もれた心』で注目のホン・ファヨンも出演しており、ボムを窮地に陥れるシェフ、ヨンヘ役で存在感を見せつけた。
財閥家の後継者争いを発端として、経営やブランド力、レストランを三ツ星にすることにしか興味のないボムが、食材にこだわり、丁寧な仕事で唯一無二の絶品料理を作り出すヨンジュと出会い変化が始まっていくのだろう。互いに刺激し合い、成長し、恋に落ちていく。そのプロセスを、有名な「全州ビビンバ」を生み出した、食の都全州の美味しそうな料理と共に楽しめる。反目し合うふたりが手を取りあい、店を盛り立てていくという序章が始まったばかりだが、ここからカン・ハヌルとコ・ミンシがどんなケミストリーを魅せてくれるのかと期待せずにはいられない。本作は、美味しい料理とコミカルな笑いと、ときめきを与えてくれる、「肩の力を抜いて、楽に楽しめる」作品として毎週の楽しみを与えてくれそうだ。(文=にこ)
