人型ロボット密度が上海一の浦東新区、産業の発展を加速―中国

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上海市浦東新区張江鎮にある国・地方による人型ロボット共同建設イノベーションセンターに足を踏み入れると、いくつかのトレーニング場がにぎわっていた。

人型ロボット「青竜」は機械ラックに吊り下げられた状態で歩行の動きの調整が行われていた。その近くには、「青竜」と同じく張江の傅利葉智能(Fourier Intelligence)によって製造され、このほど改めて独自開発したことが発表された次世代汎用人型ロボット「gr-2」がいた。前の世代に比べ、次世代の「gr-2」はハードウェア、デザイン、開発フレームワークなど多くの重要な面で注目されるイノベーションと向上をもたらし、より柔軟で、力強く、開放的といった特徴を備えるようになった。

現在、浦東新区は上海で「人型ロボット密度」が最も高い地域と言われる。浦東新区科技・経済委員会がまとめた統計によると、人型ロボット産業の発展を巡り、同区は完成機本体、スマートソフトウェア、ハードウェアの重要部品などの面で計画配置を加速させており、産業規模はすでに200億元(約4000億円)を超えている。

完成機本体の面では、2023年に中国国内で発表された人型ロボット12種類のうち、4種類は浦東発だ。スマートソフトの面では、浦東には中国国内の高性能コンピューティングチップの複数のリーディングカンパニーがあり、30数社の大規模言語モデル関連企業が集まり、人型ロボットの「大脳」と「小脳」に優れたサポートを提供している。ハードウェアの重要部品の面では、浦東は関節操縦装置、センサー、高性能ロボットハンドなどバリューチェーンの上部における開発製造能力が日増しに高まり、国内トップレベルの関節操縦装置メーカーを擁しており、複数の高精度センサーメーカーがここに集結している。

現在、浦東は人型ロボットの開発イノベーションから産業化実施に至る重要プロセスに焦点を当て、公共プラットフォームによる支え、産業政策による支援、投資基金によるサポート、応用シーンの供給などの分野から全面的に力を発揮することに重点を置き、リソースと戦略的で正確な支援を集中し、人型ロボット産業の育成発展をはかり、人型ロボットが牽引するスマートロボット産業発展の先進地を構築している。同センターを例にすると、総額100億元(約2000億円)を超える人型ロボット産業基金を設立し、資本サイドの運営を通じて、産業の力を結集し、業界のエコ産業チェーンの構築・発展を推進する計画だ。また、浦東にトレーニング場を建設し、人型ロボット100台が同時にスマートトレーニングを行えるようにする計画で、27年にはさらに1000台の同時トレーニングの実現を目指している。(提供/人民網日本語版・編集/KS)