驚異の粘り及ばずルヴァン杯準Vも新潟・松橋力蔵監督「僕は彼らを本当に誇りに思います」
◆YBCルヴァン杯▽決勝 名古屋―新潟(2日・国立)
1999年のJリーグ参入から26年目でクラブ史上初タイトルを目指した新潟は、驚異的な粘りを見せたが、あと一歩及ばなかった。
0―2の後半26分に谷口のヘディングシュートで1点差に迫ると、後半アディショナルタイム11分にFW小見がVARの末に獲得したPKを決めて同点。延長に入っても一度はリードを許したが、延長後半6分にFW長倉のアシストから、小見がこの日2点目を決めて同点に追いついた。
しかし、PK戦では先行の2番目のキッカーの長倉がゴール右に外し、全員が成功させた名古屋に軍配は上がった。
それでも、試合全体を通しては20年以降から掲げる「攻守に主導権」を握るサッカーを披露。J2だった21年、アルベル前監督からスタイルを継承した松橋監督が就任した22年、J1復帰した23年、そして今季も1試合平均パス数がリーグ1位を記録しているように、この日もGKから丁寧なパス回しで相手のプレスをかいくぐり、攻撃まで持ち込むプレーを何度も見せていた。試合後、松橋力蔵監督は「僕は彼らを本当に誇りに思いますし、満足はしてないんですけど、素晴らしいことをしてくれたなと思います」とたたえた。
この日はスタンドの半分がオレンジに染まるなど大声援を受けながらの戦いだったこともあり「本当に苦しい時でも、どんな時でも密接に本当に我々をサポートしてくださる方に、タイトルというものは取ることは残念ながらできなかったですけど、少しはいい景色は見せてあげることができたのかなという風には思ってます」と振り返った。