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 ◇ルヴァン杯決勝 名古屋3−3(PK戦5−4)新潟(2024年11月2日 東京・国立競技場)

 ルヴァン杯の決勝は2日に東京・国立競技場で行われ、名古屋が新潟を延長3−3の末に突入したPK戦5−4を制し、3年ぶり2度目の優勝を果たした。

 今季限りで退団が決まっている元オーストラリア代表GKランゲラックはMVPに選ばれた。36歳のMVP獲得は15年鹿島の小笠原と並んで大会最年長記録。

 「アメージング。素晴らしいチームと戦うことができて、これ以上の嬉しさはない」と歓喜。「日本で最高のファンだと思います」と名古屋サポーターの後押しに感謝し「PKになる前から、うまくいくという気持ちがあったし、ファン、サポーター、ファミリーの皆さんの前でプレーすることができて本当に良かった。トロフィーを掲げて恩返しをしたかった」と喜びをかみしめた。

 2ゴールを決めた殊勲のFW永井は「いやー、嬉しいですね。みんなで勝ち取ったタイトルです。フルスロットルで体力が持ちところまでやりました。やっと(クラブに)恩返しできた」と胸を張った。

 延長後半にまたも追いつかれ、3−3でPK戦に突入した。ヒーローとなったのがランゲラック。36歳守護神がゴール前に立ちはだかった。相手2人目でキックの方向と同じ左に飛んで相手の"ミス"を誘うと、直後にキッカーを務めて成功させた。名古屋はPKを5人全員が決めて5−4で制した。

 前半に2点をもたらしたのはこちらもベテラン、35歳の元日本代表FW永井だった。31分、相手GK阿部のパスミスを見逃さず、ダイレクトでシュート。ゴールネットを揺らすと、満員のスタンドを真く染めた名古屋サポーターの歓喜を呼んだ。

 さらに同42分にも追加点。名古屋がパスワークで新潟守備陣を崩し、最後は背番号18が右足で冷静の流し込んだ。

 2−0で迎えた後半。その最後にドラマが待っていた。新潟に1点を返され、1−2で迎えた後半アディショナルタイム。ペナルティーエリア内でMF途中出場の中山が相手FW小見を倒してしまい、VARの末にPK。これを決められて土壇場で同点に追いつかれ、延長戦に突入した。

 延長前半3分。その中山がクロスのこぼれ球を右足で蹴り込んだ。同点弾につながるPKを与えていただけに、”汚名返上弾”にガッツポーズで感情を爆発させた。しかし、延長後半に再び追いつかれ、3−3でPK戦に突入した。