西武・蛭間拓哉 勝負の3年目へフォーム大改造「来年ダメだったらもう後がない」
このままでは通用しない――。来季3年目を迎える西武・蛭間拓哉外野手(24)が、覚悟を決めて宮崎・南郷秋季キャンプに臨んでいる。
「今のフォームで打てないことが分かっている」。外野の定位置奪取を期待された今季は打率・220でルーキーイヤーを下回る1本塁打、16打点。原因を追及するためにバイオメカニクス担当と動画解析を繰り返しているが「解析をしてもらって“このままでは来年も打てない”とはっきり言われた。悪い癖があるので1個ずつ治していくしかない」とスイングだけでなく、構えた時のトップの位置から見直して打撃フォームの大改造に着手している。
早大から22年ドラフト1位で入団。1年目は56試合で打率・232、2本塁打とまずまずで、チームの課題である正外野手誕生に誰もが期待を抱いた。しかし、今季は8月8日オリックス戦の2打席目以降から26打席ノーヒットを経験。「どこを修正していいかを分からないまま終わってしまった」とプロの壁にぶつかった。不調で悩んでいる間にシーズンは終わり、チームは3年ぶりの最下位。悔しさだけが残った。
現実を受け止めてバットを振り込む体力、試合に出続ける体力を徹底的に磨く秋。「自分で崩れてしまったこの悔しさは絶対に忘れない。練習をとにかくやっていくしかない。来年がダメだったらもう後がないと思う」と蛭間。覚悟を決めて勝負の3年目を見据えている。(記者コラム・福井 亮太)