「痛そばプロジェクト」

写真拡大

オリジナル美少女キャラを用いて山形県のそばをアピールする「痛そばプロジェクト」が海外向け展開を視野に入れたクラウドファンディングをCAMPFIREで2024年10月20日から開始した。イラストは『ひなたCafeへようこそ』などの門井亜矢が担当。そばプロジェクト委員会が主体となっている。

「痛そばプロジェクト」は、「山形のそばの美味しさを知ってほしい。これまであまりそばに関心がなかった方々にも手にとってもらいたい。これをきっかけに山形のそばの美味しさを知ってほしい」という思いから、オリジナルキャラクターである「そば娘」をパッケージにデザインし、味にもこだわり抜いた乾そば商品の企画販売と、そば処やまがたをPRするプロジェクト。

ポイントは2点。
1つは、海外に輸出しやすい「そば」であること。
食品は商品の成分表示によって相手国への輸出のハードルが変わってくるが、乾麺「そば」単体にしたときの成分は「そば、小麦粉、食塩」と単純なものになるので、輸出しやすくなる。
また穀物としてのソバはロシアや中国、ウクライナでも生産・消費されている世界に馴染みの深い食材である。日本ではほとんどが麺である日本そばとして消費されるが、ロシアやウクライナでは基本的に粥(カーシャ)として食される。またフランスのガレットは日本でも知られている。
もう1つは、門井亜矢のイラストを使用していること。
ゲーム『下級生』シリーズの原画や漫画『ひなたCafeへようこそ』を手掛けた門井亜矢のオリジナルキャラクターを使用することにより、インバウンド客にも気に入ってもらえるようなパッケージ構成になっている。

クラウドファンディングのリターンは様々なコースが設定されている。
・そば3袋+57ミリ缶バッチ42個(1万9800円コース)
・そば9袋(3種×3)+57ミリ缶バッチ42個(2万5600円コース)
・委員長による講演会(10万円コース ※新幹線利用、交通費往復3万円まで圏内)
この他、シンプルに痛そばのみが送られるお手軽価格のコースもある。

美少女キャラと地域おこしや地方特産品との結びつきはそこそこ長い歴史を持つ。
パッケージに美少女キャラを用いた「萌え米(もえまい)」が展開され始めたのは2006年ごろ。
またオリジナルキャラではなく既存作品だが、『らき☆すた』(アニメ2007年)と埼玉県北葛飾郡鷲宮町(現・久喜市)、『ガールズ&パンツァー』(2012年)と茨城県東茨城郡大洗町、『ラブライブ!サンシャイン!!』(2016年)と静岡県沼津市など、ファンの聖地巡礼や移住により、地域が作品を受け入れ、強く結びついている例もよく挙げられる。
さらに、地域連携的なキャラが大きな人気を獲得した例もある。2011年に東日本大震災からの東北復興支援を標榜して誕生した「東北ずん子プロジェクト」(現・東北ずん子・ずんだもんプロジェクト)は、キャラの1人ずんだもんの音声合成ソフトが大人気となり、非常に高い知名度を得ている。

美少女キャラという日本の強みを、世界へのアピールにつなげていこうとする「痛そばプロジェクト」。ご興味のある方はぜひクライドファンディングのページをチェックしていただきたい。

>>>「痛そばプロジェクト」関連画像を見る(画像3点)