実年齢は35歳(C)日刊ゲンダイ

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 菜々緒(35)が主演を務めるテレビ朝日系金曜ナイトドラマ「無能の鷹」(23時15分〜)が好調な滑り出しを見せている。初回放送後の2日間で、初回見逃し配信再生数が同枠歴代最高再生数の108万8000回を記録。

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 今作は、女性漫画誌「Kiss」(講談社)に連載中のはんざき朝未氏の人気コミックで、仕事ができそうなオーラを醸しているが、実は全く仕事ができない新入社員の主人公・鷹野ツメ子を菜々緒が演じ、同期入社の社員・鶸田道人(ひわだ・みちと)を塩野瑛久(29)が演じている。菜々緒が主人公・鷹野のイメージにピッタリであると、原作ファンからも一定の評価を得ているようだ。

 しかし一方で《菜々緒が新入社員ってどうなん? そりゃ美人で仕事出来る感があるのはわかるけど》と、菜々緒の新入社員役にどうしても違和感を抱いてしまうという感想も散見されている。

「菜々緒さんの実年齢とキャリアを考えるとやはり、仕事ができそうな圧倒的なオーラという前提があっても、23歳の新入社員役には確かに無理がある印象もします。《完璧感はあるけど周りがみんな後輩に見える》と、同僚を演じる塩野さんらがどうしても鷹野の後輩に見えてしまい、混乱してしまう視聴者もいたようです」(ドラマ制作関係者)

 菜々緒といえば、2018年4月期の「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」(日本テレビ系)、21年1月期の「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(TBS系)などで、優秀で有能なキャリアウーマン役を演じてきた。

■天海祐希→米倉涼子→篠原涼子→菜々緒…で途絶えたキャリアウーマンタイプ

 仕事ができる女性を数多く演じ、視聴者にそのイメージを定着させた菜々緒だからこそ、今回の鷹野役も、当然の抜擢といえる。だが、その裏にはキャリアウーマンを演じて違和感のない若手女優の人材不足があるという。

「浜辺美波さん、広瀬すずさん、永野芽郁さん、上白石萌音さん、小芝風花さん、今田美桜さんなど、最近ご活躍されている女優さんたちは、童顔の方が多い傾向にあります。気の強さと有能さを兼ね備えたキャリアウーマンを演じて違和感のない女優は、定期的に輩出されてきましたが、菜々緒さん以降、そういった人材が、意外と輩出されていない印象です」(芸能事務所関係者)

 仕事ができる女性を違和感なく演じられる若手女優の人材不足からか、視聴者にインパクトを残す働く女性が主役のお仕事ドラマは、昨今減っていると見る向きもある。

「米倉涼子さんが主演を務めるテレ朝系『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』や、天海祐希さんが主演を務めたフジテレビ系『BOSS』、篠原涼子さんが主演を務めた日テレ系『ハケンの品格』など、骨太で視聴者に説得力を与えるかっこいい女性が主役のお仕事ドラマが人気を博し、シリーズ化されることも過去にはありました。ですが昨今は、朝ドラのヒロインを演じられるような、清潔感と愛嬌のある女優が多く、お仕事ドラマの主役を演じても《迫力と説得力が足りない》と評されることもしばしば。そういった声を避けるためにも、実年齢と役の年齢に幅のありながらも、役の説得力を出せる菜々緒さんに白羽の矢が立ったのかもしれません」(同)

 菜々緒のように、悪役もハマり役にしてしまう女優の育成が急務のようだ。

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 気付いたら枯渇状態にあるシゴデキ女優。米倉涼子は健康不安を抱え、篠原涼子も家庭問題でかつてほどの勢いを感じられなくなってきている。関連記事の【あわせて読む】【もっと読む】もご覧ください。