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 将棋のALSOK杯第74期王将戦は21日、東京都渋谷区の将棋会館で挑戦者決定リーグを2局行い、前期挑戦者の菅井竜也八段(32)は羽生善治九段(54)を127手で下して今リーグ初勝利(2敗)を挙げた。羽生は2敗。

 先手の菅井は三間飛車を選択。相穴熊となり、先に△3五歩と攻められた時点では「普通なら同歩、同銀、2五歩なんですが、それが指し切れず、あまり自信がなかった」という。

 59手目で角を切り、徐々に羽生陣を侵食。終盤は互いに穴熊を再生する複雑な進行になったが、菅井は自陣の堅さを生かし切って初勝利に結びつけた。残り3局に向けては「精いっぱい頑張りたい」ときっぱり。

 もう一局は先手の近藤誠也七段(28)が開幕2連勝と好調の西田拓也五段(33)に133手で勝ち、2勝1敗。「星1つ先行できた。後半戦は挑戦者争いに加わりたい」と前向きな姿勢を見せた。リーグの次局は24日の永瀬拓矢九段(32)―西田戦。(我満 晴朗)