[10.20 J2第35節 清水 1-2 山形アイスタ]

 J2第35節が20日に行われ、2位清水エスパルスは本拠地で7位モンテディオ山形に1-2で敗れた。今季ホーム初黒星を喫し、リーグ戦3試合勝ちなし(2分1敗)。勝てば他会場の結果に関係なくJ1自動昇格圏内の2位以上が確定する状況だったが、次節以降に持ち越しとなった。

 両チームがIAIスタジアム日本平で対戦するのは、昨季のJ1昇格プレーオフ準決勝以来。当時はスコアレスドローに終わり、年間順位で上回る清水が勝ち上がった。

 この試合の序盤は清水がサイドをうまく使って攻め込んだが、山形も前線からのプレッシャーなどで応戦。前半23分にはMF土居聖真がMF宇野禅斗に寄せ、ずれたバックパスをFWディサロ燦シルヴァーノがカットする。DF高橋祐治と対峙したディサロはペナルティエリア左へ運びながら左足で対角線上にシュートを放つも、わずかに枠を外れた。

 対する清水も前半32分に決定機を作り出す。中央での崩しからペナルティエリア左にボールがこぼれ、MF乾貴士が右足でゴール前に絶妙なクロス。MF宮本航汰が至近距離からヘディングで押し込もうとするが、GK後藤雅明のビッグセーブで先制とはならない。

 清水は後半に入ると前からの圧力をさらに強め、乾を起点に次々とゴールへ迫っていく。後半25分には敵陣の左サイドでDF住吉ジェラニレショーンがボールを回収し、ライン間の乾にパス。前を向いた乾が右足のアウトサイドで中央へ送ると、フリーのMFルーカス・ブラガが受け、右足のシュートに持ち込む。しかし、ゴール左へ外れた。

 その後も攻勢をかける清水は後半30分にスコアを動かす。途中投入のMF矢島慎也が右サイドからクロスを入れ、ペナルティエリア中央へ流れたボールを受けたMFカルリーニョス・ジュニオが右足でシュート。GK後藤雅に弾かれるも、こぼれ球をFW北川航也が右足で蹴り込み、チームトップの今季12得点目を挙げた。

 だが、失点の直前に3枚替えを行っていた山形がすぐさま追い付く。後半35分、DF安部崇士が最終ラインから左足で正確なロングフィード。走りながら受けたMF坂本亘基がペナルティエリア左でのキープから内側へパスを出すと、FW高橋潤哉がトラップから左足で豪快にネットを揺らし、途中出場コンビで同点とした。

 高橋はキャリア初の二桁となる今季10ゴール目を記録。チームトップスコアラーの一撃で勢いに乗る山形は、後半42分に逆転する。右サイドのFKからキッカーのMF小西雄大が左足でインスイングのクロスを送り、ファーのFW後藤優介が頭で叩き込んだ。

 高橋、坂本と同時に投入されていた後藤は、古巣を相手に今季初得点をマーク。そのまま2-1で逃げ切った山形が清水に“シーズンダブル”で昨季のリベンジを果たし、今季最長の連勝記録を6に更新した。