就活シーズン突入、一芸に秀でた多才な人材が人気―中国

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中国で求人情報がピークを迎えており、来年の卒業見込み大学生が就職活動シーズンに突入している。北京の高等教育機関を来年卒業する予定の大学生を対象とした大規模な合同就職面接会が16日、北京工業大学で開催された。新材料や先進製造業、バイオテクノロジーといった新たな質の生産力関連の産業が大学生の間で人気となっている。一方、企業側は学習能力に優れ、「一芸に秀で、しかも多才」な人材をより求める傾向にあるようだ。中国新聞社が伝えた。

キャリア・ロケットの研究開発、生産、商用ロケット打ち上げサービスをメイン業務とする宇宙ビジネス企業である江蘇深藍航天の採用責任者の李さんによると、商用宇宙飛行は新たな質の生産力の代表的な分野で、発展の前途は非常に明るく、優秀な大学生からたくさんの問い合わせがあり、1時間で約100人が履歴書を提出したという。

李さんは、「ロケットは、系統的な大規模プロジェクト。機械や動力といった多くの学科が関係しており、多くの学際的人材を必要としている。同分野で働く人は学習能力が試される。またロケットの研究開発はスパンが長く、その間にイノベーションも創出しなければならない。そのため当社は学習能力とイノベーション能力が高い人材を探している」と説明した。

人工知能(AI)技術が各業界において普及するにつれて、「AI+」がすでに就職と起業を予定する大学生にとって主に注目する方向となっている。AI医療の分野のユニコーン企業である数坤科技公司はスマート医療サービスなどの業務に力を入れている。同社の新入社員採用責任者・熊黎氏は、「当社は医学と情報技術の知識を両方備えている学際的人材をとても必要としている。優秀な新規卒業生は、高給待遇で迎えたい」と説明した。

中国石油大学(北京)の修士課程で学んでいる大学院生・楊颯颯さんは石油・天然ガス工学を専攻しており、就職に向けて、専門知識を着実に身につけ、成績は常に上位に入り、実習経験もたくさん積むなどの準備を進めてきたといい、「就職には自信がある。仕事をしながら、多くの専門家から関連業界の知識を教えてもらい、自分の総合競争力を高め続けたい」と話した。

中国伝媒大学で学ぶ楊碩さんはラジオ・テレビの脚本・ディレクターを専攻しており、「すでにオムニメディアの時代に突入している。メディアの分野は、専門人材も必要だが、『一芸に秀で、しかも多才』な人材がより必要とされる。今後、専門知識を学び続け、専門のスキルを磨き、メディアの発展に必要な『オールラウンダー』になれるよう励みたい」と語った。(提供/人民網日本語版・編集/KN)