浅田美代子(24年8月撮影)

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俳優の西田敏行(にしだ・としゆき、本名同じ)さんが、都内の自宅で亡くなったことが17日、分かった。76歳。福島県出身。

映画「釣りバカ日誌」シリーズなど数多くの作品に出演し、主演ドラマ「池中玄太80キロ」の主題歌「もしもピアノが弾けたなら」で、NHK紅白歌合戦にも出場するなど、マルチに活躍した。近年は体調不良も続いていたが、今月8日には、都内で行われた映画「劇場版ドクターX FINAL」の完成報告会見で元気な姿を見せるなど、突然の訃報に驚きと悲しみが広がっている。

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西田さんの代表作となった映画「釣りバカ日誌」シリーズの共演者が、西田さんの逝去を受けて悲しみのコメントを寄せた。

西田さん演じるハマちゃんの妻役を演じた浅田美代子(68)は「あの元気ないつも笑顔のハマちゃんが亡くなってしまうなんて、どう信じたらいいのでしょう」と、突然の別れを嘆いた。「三國(連太郎)さんが亡くなった日に、二人で献杯したね。今日は私一人 献杯します。ハマちゃん、お疲れさまでした。そしてありがとうございました」。

同シリーズの脚本や、西田さんが夜間中学教員を演じた映画「学校」を手がけた山田洋次監督(93)は「訃報を聞いて、喜劇のヒーローを演じる役者をぼくたちは失った、という喪失感の中にいます」と悲痛な胸の内を明かした。「学校」は最初から西田さんをイメージしていたといい、「釣りバカ」シリーズも「この人がいなかったら、成り立たなかったはず」と思いをはせた。

またJRAの現役騎手で、子役としてハマちゃんの息子鯉太郎役で出演した菅原隆一騎手(32=小野)は「(子役時代)すごくお世話になりましたし、騎手として活躍してもう1度お会いしたかった。心よりご冥福をお祈りします」。柴俊夫(77)も「同じ年月を重ねながら育んできた素晴らしい人間性、そして、それを根幹としての役者、エンターテイナーとしての西やん、私の誇りでした。冥福を祈るばかりです」とコメントした。