7回、2打席連続ソロを放ち“どすこいポーズ”を決める山川(撮影・金田祐二)

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 「CSパ・ファイナルS・第2戦、ソフトバンク7−2日本ハム」(17日、みずほペイペイドーム)

 リーグ覇者のソフトバンクが同2位の日本ハムを7−2で下し、2連勝とした。4番の山川穂高内野手(32)が2本塁打を含む3安打3打点と連夜の大暴れ。優勝チームが持つ1勝のアドバンテージを含めて対戦成績はソフトバンクの3勝0敗となり、18日の第3戦で勝つか引き分ければ4年ぶりの日本シリーズ進出が決まる。

 白球が打ち上がると、スタンドのファンから大歓声が上がる。山川の2本のアーチに鷹党が酔いしれた。2試合連続&2打席連発の離れ業。「できすぎじゃないですかね」。初回にも同点打を放つなど3安打3打点の大活躍。CSのMVP最有力候補に躍り出た。

 滞空時間の長い、山川らしい本塁打だった。2点リードの五回。フルカウントから宮西が投じたチェンジアップをガツン。2夜連続となる一撃を左翼席に突き刺すと、七回先頭でも福島の初球を左中間席にたたき込んだ。これには、敵将の新庄監督もあ然とするしかなかった。

 好調の要因は思考の一定だ。ファイナルS前日練習で小久保監督から「将来起きていない不安に対して人は43%脳を使う。不安に駆られないように何かプラスになる決め事を一つ決めなさい」と訓示があった。山川も「(打席の中で)複数を考えず、一つのことに絞るというか、思考を定めた方が筋肉も動きやすいと思う。とにかく思考が定まっている状態」とムダなことは考えず、相手投手と真剣勝負ができているという。

 西武時代にリーグ優勝した18、19年にファイナルSを経験したが、いずれもソフトバンク相手に敗退。下克上を味わった悔しい過去があるだけに次戦で決めたい。「明日で決めましょう!!全力で頑張ります」。勝利に導く3試合連続弾を放ち、セ・リーグより一足先に日本シリーズ進出を実現させる。