映画『劇映画 孤独のグルメ』(釜山日報社提供)

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 韓国の釜山国際映画祭(BIFF)が、今年も10月2〜11日の日程で釜山市の各会場で開かれる。涼しい秋風に吹かれながら映画を見る「オープンシネマ」は、BIFFのの一つだ。今年はアニメやロマンス、アクションなどさまざまなジャンルの作品が「映画の殿堂」の野外劇場のスクリーンに映し出される。

 BIFFのオープンシネマで、世界初公開となる「ワールドプレミア」作品が2本ある。

 その一つが、日本の松重豊監督=福岡市出身=の『劇映画 孤独のグルメ』。漫画が原作で、テレビドラマ『孤独のグルメ』を映画化した作品だ。映画版はドラマ版よりも劇的で、コミカルな要素が加えられているとか。

 もう一つが、韓国の人気アイドルグループBTSのメンバーRM(入隊中)のドキュメンタリー『RM:Right People, Wrong Place』(イ・ソクジュン監督)。RMの2枚目のソロアルバム「Right Place, Wrong Person」の制作を記録したもので、入隊を控えたRMの素顔が描かれた青春日誌でもある。

 大人も子どもも楽しめるオープンシネマの作品としては『化け猫あんずちゃん』と『Flow(原題)』がある。

 『化け猫あんずちゃん』は、日本の山下敦弘監督が、『映画クレヨンしんちゃん』シリーズなどの制作に参加した久野遥子監督と一緒に手がけた長編アニメーションだ。今年のカンヌ国際映画祭の「監督週間」に招待され、話題となった。猫のあんずと小学生の女の子かりんが心を通わせていく過程を描く。

 猫やラブラドル犬などの動物キャラクターを通して自然や連帯などを語る『Flow』も、今年のカンヌ映画祭で好評を博した作品だ。監督はラトビアのギンツ・ジルバロディス。

 このほか、アレックス・ガーランド監督の『シビル・ウォー アメリカ最後の日』と、ライ・メンチエ監督の青春ロマンス『I Am the Secret in Your Heart(原題)』、ナグ・アシュウィン監督の『Kalki 2898―AD(原題)』も上映され、秋の夜のロマンチックな雰囲気を盛り上げる予定だ。

 ナム・ユジョン記者