「競馬場に車で侵入」21歳ジョッキーが「前代未聞の事件」後に急逝…沈黙を貫くJRAの「不可解な姿勢」

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競馬ファンにまたもや衝撃的なニュースが飛び込んできた。昨年に初重賞勝ちを収め、若手のホープとして注目されていた角田大河騎手が、わずか21歳の若さで急逝したのだ。

その死亡理由や経緯について、JRAは「遺族の意向により差し控える」と発表しているが、あまりに不可解な点が多く数々の憶測が飛び交っている。

「競馬場に車で侵入」前代未聞の事件

8月10日の朝、JRAの公式ホームページに「角田大河騎手の逝去」というタイトルが掲載された。その内容は「本会所属騎手 角田大河(つのだ たいが)殿(21歳)のご逝去につきまして、謹んでお知らせいたします」という、ひどく素っ気ないものだった。

デビュー3年目の角田大河騎手は、2022年の初騎乗後すぐ2連勝を挙げ、トップジョッキーの川田将雅騎手からも「乗れる若手」として評価されていた期待の若手だ。

ところが、8月1日に「函館競馬場の芝コースに車で侵入した」ことが発覚し、違う意味でも注目を集めたばかりだった。

「同日の夜に行われていた函館の花火大会を見るため、同乗者とともに車で芝コース内に入ったそうですが、前代未聞の行為です。騎手として、というより人としてどうなっているのかと耳を疑いました。同週から『裁定委員会の決定が下されるまで騎乗停止』となったのは当然でしょう。しかし、問題はそのあとでした」(スポーツ紙記者)

事件の翌日から行方不明に

翌2日の朝に函館競馬場で事情聴取を受けた角田大河騎手は、JRAの職員である裁定委員や開催委員がいる札幌に移動したと見られ、その途中で「事故」に遭ったという。同日午後、「本会の騎手として重大な非行」があったことを認めたJRAが一連の事案について、裁定委員会に送付する旨を角田騎手に通知した時には、すでに連絡がつかない状況だった。

「2日の15時10分頃、JR北海道の上野幌駅で人身事故が発生しました。そこで亡くなったのが角田大河騎手とみられています。遺体の損傷が激しく身元の確認に時間がかかったとのことですが、現場に残された遺留品や、2日の午後から本人と連絡が取れなくなったことから、ある程度の特定はできていました。

週が明けた6日には東西のトレセンに話は広がっていて、みんなショックを隠せませんでした」(前出・スポーツ紙記者)

7日には「デイリー新潮」が「角田大河騎手が行方不明」と報じた一方で、X上では「自称・厩舎関係者」と名乗る者が「角田騎手を栗東トレセンで見た」「函館競馬場で缶詰になっている」などと投稿しており、現場でも情報が錯綜していたことがよくわかる。

しかし、ある程度状況を正確に把握していたであろうJRAは、この間沈黙を貫いた。正式に発表したのは前述のように8月10日の朝。遺族の意向があり、非常にセンシティブな内容とはいえ遅きに失した感がある。JRAの対応に納得できないファンがいるのも仕方がないことだろう。

一連の経緯においては不可解な点が多く、数々の憶測が飛び交っている状況にあるが、そもそも角田大河騎手とともに競馬場に車で侵入した同乗者とは誰だったのか。

つづく後編記事『21歳ジョッキーが前代未聞「競馬場に車で侵入」事件後に急逝…JRAが絶対に明かさない「同乗者」の真相』では、JRAへの取材内容とその回答などについて詳報する。

21歳ジョッキーが前代未聞「競馬場に車で侵入」事件後に急逝…JRAが絶対に明かさない「同乗者」の真相