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ブラッド・ピット主演、『トップガン マーヴェリック』(2022)ジョセフ・コシンスキー監督の新作映画『F1(原題)』は、“地上版トップガン”どころか、『トップガン マーヴェリック』を超える映画体験になる? 米にて、コシンスキー監督とプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが語った。

本作『F1』は、ピット演じるF1ドライバーのソニー・ヘイズがレースに復帰し、新人ドライバーのジョシュア・ピアースと、架空のチーム「APXGP」でタッグを組む。コシンスキー&ブラッカイマーは、『トップガン マーヴェリック』と同じく出演者本人がF1カーを実際に操縦するコンセプトを採用。出演者は事前に数ヶ月間のトレーニングを積み、撮影は実際のレース中にサーキットのコース上でも実施された。

コシンスキーは、本作の撮影に導入された技術が「『トップガン マーヴェリック』の次世代」であることを強調する。

「非常に小さくて軽量のカメラを特注で用意しました。ポイントはマシンの性能をあまり妨げないことで、レーシングカーに200ポンド(90キロ)の機材を積みたくはなかったんです。カメラマウントはメルセデスと設計し、カメラはソニーが特別に設計してくれました。[中略]大きな革新は、車に積んだカメラの動きをコントロールできるようになったこと。『トップガン』のようにポジションを固定するのではなく、撮影中もリアルタイムでカメラのパンやフォーカスを制御できるようになりました。」

(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

新人ドライバーのジョシュアを演じるのは、『デンジャー・ゾーン』(2021)のダムソン・イドリス。ピットとイドリスは大勢の観客の前でマシンを操縦し、コシンスキーら製作陣はその様子をカメラで確実に収めなくてはならなかった。製作陣は実際のグランプリに赴き、練習と予選の間に撮影を敢行。ある場面では、短い会話のシーンをわずか9分で撮る必要があった。これらはすべて、「過去にやったことがない」体験だったとコシンスキーは言う。

「(脚本の)1ページや1ページ半のやり取りを、3人の俳優で9分くらいのうちに撮る。非常に緊張感が高まり、全員が前のめりになるんです。スタジオで10時間かけて撮るような、普通の方法ではそうはならないと思います。9分間という時間だと、俳優たちからみなぎるアドレナリンを演技のなかに感じることができるんです」

本作では、F1世界王者に7度輝くレジェンドレーサーのルイス・ハミルトンが出演・製作を兼任。企画初期から関与し、脚本を細部にわたり監修、ストーリーなどにもさまざまな意見を出した。ブラッカイマーは「F1マシンに乗る感覚を的確にとらえた映画はまだない、とルイスは言っていました。観客を驚くべきマシンに乗せる、それが目標になりました」と語る。また劇中には実際のレーサーたちが本人役で出演し、現実の出来事も組み込まれるという。

もっとも、F1に関する予備知識は特別に必要ない。コシンスキーは「レースに行ったことがなくとも、また何も知らなくても最高のストーリーを楽しめ、見ているうちにスポーツについて多くを学べる映画にしたい」と言う。「『トップガン』を海軍航空の専門家として観た人はそうそういないと思います。大切なのは登場人物の感情だけでなく、その世界をきちんと理解し、何か起きているのかわかってもらえること。今回も(『トップガン』と)同じことをやっています」

出演者はピット、イドリスのほか、『デューン 砂の惑星』シリーズなどのハビエル・バルデム、『イニシェリン島の精霊』(2022)のケリー・コンドン、「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)のトビアス・メンジーズら。脚本は『トップガン マーヴェリック』のアーレン・クルーガーが執筆した。

なお本作はストライキのため製作費が3億ドルまで膨れ上がったとが、コシンスキー&ブラッカイマーはこれを否定。ストライキの影響を最小限に抑えるよう努められたほか、予算の節約が行われ、再撮影が必要になった部分もなかったという。製作費は3億ドルには達していない見込みだ。

映画『F1(原題)』は米Apple製作で、アメリカではワーナー・ブラザース・ピクチャーズの配給により2025年6月27日に公開予定。

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