2020年10月、アッシジで行われたカルロ・アクティスさんの列福式の様子/Vatican/Getty Images

(CNN)10代で亡くなったゲーム愛好家のイタリア人、カルロ・アクティスさんがミレニアル世代(1981〜90年代半ば生まれ)で初めてカトリック教会の聖人に列せられることが決まった。教会当局がアクティスさんの列聖の理由を承認した。

アクティスさんは2006年、白血病のため15歳で死去した。コンピューターの技術を使ってカトリックの信仰を広めたことで知られ、「神のインフルエンサー」の異名を取った。

カトリック教会で聖人と認められるまでに数十年かかる場合もあるが、アクティスさんは世界中に熱心な支持者を集めていることから、承認が素早く進んだ。

ジーンズとトレーナー姿で描かれることが多いアクティスさんの物語は、デジタル時代に若い世代とのつながりの強化を模索するカトリック教会にとって有益とみられている。アクティスさんはカトリックの青年グループの間でも人気が高い。

カトリック教会の列聖のプロセスでは通常、候補者が2回の奇跡を起こしたと認定される必要があり、それぞれの奇跡について綿密な検証が求められる。フランシスコ教皇は5月、アクティスさんの二つ目の奇跡を認定。この決定により、列聖への道筋がついた。

バチカンは1日、枢機卿らがアクティスさんの列聖を支持する票を投じたことを受け、教皇が列聖手続きを進めるよう命じたと発表。これが最後のステップになった。列聖の日時は今のところ未定だが、2025年に予定されるカトリック教会の聖年の祝いの期間中に実施される可能性が高い。

列聖の式典はバチカンのサンピエトロ広場で数万人を前に行われる見通しで、教皇が主催する。この瞬間、アクティスさんは正式に聖人に認定され、世界各地のカトリック教会は教区や学校にアクティスさんにちなんだ名称を付けたり、年1回の祝祭日にアクティスさんをしのんだりすることができるようになる。

アクティスさんは1991年、英ロンドン生まれ。友人や家族の間では、「ヘイロー」や「スーパーマリオ」、「ポケモン」などのゲームを楽しんでいる姿が記憶に残っている。