「セクシーがダダ漏れしてしまうコスプレイヤーでゲーマー」の肩書きで活動するYouTuberちゅきめろでぃ!さんを知っていますか? 丸メガネにツートンカラーのヘアスタイルに、目のやり場に困ってしまうダイナマイトなボディをエロかわいく見せてくれるプロゲーマー女性……YouTubeの「おすすめショート動画」に登場して、つい目を止めてしまった経験はないでしょうか。ちゅきめろでぃ!さんの素顔に迫るインタビューを前後編に分けて紹介する後編。YouTubeの年齢制限に引っかからない、ギリギリを攻める企画力で視聴者を楽しませるちゅきめろでぃ!さんですが、病んだ時期もあったといいます。

 

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ちゅきめろでぃ!…9月8日生まれ。埼玉県出身。身長154cm。グラビアタレント、YouTuber。フォートナイトのゲーム実況で認知度を上げる。大のラジコン好き。スタイルを生かしたグラビアや動画投稿を主に行っており、定期的な配信により熱烈なファンが多い。「ゲームをプレイすることで生計を立てている人」という定義に則り、自身をプロゲーマーと称している。YouTube/X/Instagram/TikTok

【ちゅきめろでぃ!さん撮り下ろし写真】

 

元地下アイドルで「週4レッスン、週2ライブで合間にバイト」

──Xでコスプレ写真がバズるなど、写真での表現力に長けていますが、もともとグラビアアイドルをやっていたと思うほどです。

 

ちゅき いえいえ。グラビアはやっていませんが、ほんのちょっと、秋葉原で地下アイドルをしていたことはありました。高校を卒業してすぐから、1年半くらいですね。

 

──地下アイドルということは、歌って踊っていたんですね。

 

ちゅき そうですね。週4でレッスンして、週2でライブして、合間に居酒屋でバイトして生活費を稼いで、すごく忙しかったです。

 

──もともとはアイドルになりたかったんですか?

 

ちゅき そうなんです。AKB48がすごく好きで、前田敦子さんが好きで。父は昔から私のことを「かわいい」と言ってくれるので、小学生のときに「あっちゃんかわいい!」とか言っていたら「オーディションに応募してあげるよ」と言ってくれて。小学生ながら現実が見えていたので「いやいや、マジでムリだから大丈夫だよ。私には私の道があるから」なんて言って応募はしなかったんですけど、結局地下アイドルになって。

 

──いいお父さんですね。地下アイドル時代も応援してくれていたんですか?

 

ちゅき はい! デビューライブには両親ともに来てくれて。地下のすごい狭い箱でぎゅうぎゅうになっていました(笑)。

 

──そんな地下アイドルを辞めた理由は?

 

ちゅき いやあ、はっきり言うと、日々同じことの繰り返しで、Xのフォロワー数もメンバー全員合計で1000人とかで、全く伸びないなあって思って。お客さんはメンバー全員のファン合わせて7、8人くらいだし。新規開拓として配信アプリをやり始めましたが、そこでついたお客さんが古参ファンに潰されたりして、それをプロデューサーに相談してもなにも動いてくれなくて。アイドル活動自体は楽しかったけど、未来が見えなかったんです。それで「辞めます」と。地上もムリだし地下もダメで、「普通の人間として普通に生活しよう」と思って、バイトするようになって。

 

──それでそのあと、コロナ禍が来るわけですね。

 

ちゅき そうです。それで急に「私は動画でイケる!」となって、今に至ります。

 

「いま思うと病んでいた時期はあった」

──今はファンティアもやっていますが、どんな運営をしていますか?

 

ちゅき 思いきってファンクラブを立ち上げまして、グラビア写真を投稿しています。写真の方向性やイメージは、大好きな東雲うみちゃんを参考にしています。私がうみちゃんの写真やファンへの対応を見て「好き!」となっているように、私のファンの方もそうなっているのかな、と仮定して、「みんな、こういう衣装でこういう場所で撮ったら喜んでくれるだろうな」と想像して撮っています。

 

──ファンファーストですね。

 

ちゅき そうですね。みんなのことをずっと考えているから、みんなが好きなこと・嫌いなこと、大抵当たります。やるからには満足度の高いものを意識したいですね。一方で、同時期に始めた女性実況者がみんな辞めていっちゃうんです。多分いろいろなムリが生じて辞めてしまうんだと思いますが、私はみんなの期待に長く応えたいから、ムリせずにやっていこうと思っています。

 

──皆さんが辞めてしまう理由はなんでしょう。

 

ちゅき いや突然です。突然「動画投稿を無期限休止します」と宣言して辞めてしまうんです。私がキャプテンに声をかけてもらった時期には、キラキラした女性実況者がたくさんいましたが、ほとんどいなくなってしまって。別ジャンルにいった子もいますね。でもやっぱり、イヤなことを言われてイヤになって、休んで、そうするとなかなか復帰できない……という印象があります。

 

──ちゅきめろでぃ!さんにもそういった時期はありましたか?

 

ちゅき 今思うと病んでいた時期はありました。悩んで、いろんな方向性を探っていました。2022年春ごろ、YouTubeの登録者が5万人くらいになって、違うことにも挑戦してみたいと思って。急に「運動神経がめちゃくちゃいいチャンネル」みたいなのを始めたんです。バク転したりとかするんですけど。最初はファンの方が見てくれていましたが、本当につまらない動画だったから全く伸びなくて。今振り返っても意味が分からないチャンネルでした(笑)。

 

──時期的に、キャプテンさんとのコラボ動画の後ですよね。

 

ちゅき そうですね。具体的には、2021年5月に貯金が70万円あって、7月に30万円でPC一式を買って40万円になって、11月〜12月にキャプテンとのコラボがあって、その翌月にYouTubeが収益化しました。ただ、入ってくるお金は、ギリギリ生活できるくらいの額です。余裕のある時期はなくて。

 

動画が伸びないと「このまま終わる」という心境に

ちゅき それに当時は、世間に注目されないことが一番の恐怖であり、「自分の存在が世に認められないのではないか」という恐怖心が常につきまとっていました。お金の心配より、そっちの心配が大きかった。「この状況はいつかよくなる」「いつか人気になるから、それまではとにかく数字を伸ばして頑張るんだ!」と自分に言い聞かせていましたね。

 

──そんななかでサブチャンネルを開設して。

 

ちゅき サブチャンネルは1か月くらい続けて、急に「すべてのチャンネルを休止します」という動画を出して、実際に1か月間くらい休止したんです。YouTubeの収益は7万円くらいで、家賃しか払えないくらいで。収入が下がることで生活が苦しくなることよりも、収入が下がる=自分の価値が落ちる、というマインドになって気を病んでました。「私なんてこの世にいてもいなくても一緒だ」みたいな。

そんなときにアンチコメントを目にすると、その言葉が正しいと思ってしまうんですよね。優しい言葉もたくさんあるのに、アンチコメントだけをピックアップして「ほらね、こんなにたくさんの人が『かわいくない』って言ってるじゃん。私はやっぱりかわいくないんだ」みたいな。どんどんそんな精神状態になり、知り合いの実況者から「休んだほうがいい」と言われて、休止することにしたんです。

 

──休止中はどんなことを考えて、どんな生活をしていましたか?

 

ちゅき 時間気にせず寝て起きて、スマホを見たりごはんを食べたりゲームしたり……そういう生活を続けていると、1週間くらいで「暇だなー」と思ってきまして。そう思える余裕がでてきたんです。それで「結局時間って一方向にしか進まないんだな」と実感して、私は前に進むしかないんだと思い至り、少しずつ動画のことを考えられるようになりました。そのうちいい動画の企画が思い浮かぶようになり、「よし、復帰しよう!」と思えたんです。

同時に、このタトゥーを入れたのもこの時期なんですよ。まずは髪の毛をオレンジにして。それと同時に「死ぬくらいならタトゥーを入れよう」と衝動的に思いまして。自分の好きなことをしたいのと、助けを求めていたことの表れだったように思います。

 

──入れたことで、心境の変化はありましたか?

 

ちゅき 自分の体を見るのが好きになって、「かわいい!」と思えて写真もたくさん撮るようになって、明るくなりました。そのころから自撮りをたくさんするようになって、Xでもいい反応がもらえるようになって、ファンティア開設にも繋がります。

 

──それからは休止せずに。

 

ちゅき そうですね。当時は少しでも動画が伸びなくなるともろにダメージを受けて「あ、私はこのまま終わるんだ」という心境になっていましたが、今は伸びなくても「またそのうち伸びるだろう」と思えるようになりました。というのも、理由は分かりませんが、私の動画は3か月おきに伸びて止まって、伸びて止まって……みたいなことを繰り返すんですよ。そういうサイクルがわかったので、気にしないようになりました。あとは、昨年6月にXでバズった経験もいい影響を生みました。

 

「私には、失敗を恐れて迷っている時間はない」

──どんなポストでバズったんですか?

 

ちゅき 『SPY×FAMILY』のヨルさんのセクシーなコスプレをAmazonで見かけて、ずっと欲しいなと思っていたんです。でも高くて、買うのをためらっていました。伸びなかったら恥ずかしいですし。そんななか、ある本を読んだときに「君は完璧が大好きなだけの、不完全な人間なんだよ。だからいますぐに本気を出さなければいけない」といった一節がすごく刺さりまして。「高い買い物をして失敗したらどうしよう、なんて迷っている時間はないんだな」と思って、そのコスプレを買う決心をしたんです。それでコスプレ画像をポストしたら、3万いいねもらえたんです。

そこから波に乗り始めて、すぐに違うコスプレたり、自分のYouTube企画をほかの子がマネしてバズらせてくれたりして、いい流れを実感しました。

 

──失敗を恐れずに挑んだら、いい結果がついてきたんですね。

 

ちゅき そうですね。私は「失敗したらどうしよう」なんて、ぬるいことを言っている場合ではないんですよ。

 

──本はよく読むんですね。

 

ちゅき そうですね。高校生のころからビジネス書を読んでいましたし、そこで自己プロデュースについて私なりに解釈するようになりまして。自己プロデュースって、「自分がなりたいものをできる限り細かく再現する、マネする」ということだと思っていて。「なりたいもの」のいいところを吸収して、プラス、自分ならではのよさを付加価値としてつける、ということなのかなと思っています。

逆に、どんなに売れている人でも、その人にできないことがあるはずで、それは私ができることかもしれないんです。

──セクシー路線の転機になったのも、まさにそういった考え方ですよね。かわいいコスプレでバズっていた女性をお手本にしつつ「彼女はできないけど、自分ならできること」としてセクシーなコスプレをやるようになった、と。

 

ちゅき まさにそうです。

 

──ただ、特にセクシー路線は「行き過ぎてしまう」という危険性もあったかと思います。でもちゅきめろでぃ!さんは、行き過ぎずに絶妙なバランスを保っています。

 

ちゅき 確かに、そこが一番の懸念事項でしたね。「もっとやってほしい」というDMもたくさん来るし、そういう声に付き合ったら絶対にいま以上バズるのは分かっていますが、「それは違う」というボーダーラインはしっかりと持っています。

 

──はっきりとした線引は、自己プロデュース力の賜物かと思います。最後に、今後の展望を教えてください。

 

ちゅき YouTubeの登録者100万人を目指しながら、マルチに活動していきたいですね。自分にできる仕事は、なんでも一生懸命やっていきたいです!

 

<撮影後……ちゅきめろでぃ!さんが前転に挑戦>

<ちゅきめろでぃ!さんがGetNaviTVに登場!>

6/14(金)午後9時公開
【自撮りのプロ、#SONYZV-1II 】セクシーすぎる実況者が選ぶ5つの仕事道具【Case08/ ちゅきめろでぃ!】

 

 

撮影/中田智章 取材・文/有山千春