阿部監督(C)共同通信社

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 3位巨人はチーム打率.232(リーグ5位)の貧打にあえぐ中、いよいよ救援投手陣にもにもへばりが見えてきた。

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 連敗の泥沼から抜け出せず、13日の楽天戦に敗れたことでついに借金生活に転落。阿部監督は先日、報道陣から「救世主候補はいないのか」と振られた際に「そんなのがいたらとっくに呼んでるよ」と嘆いていたという。(【前編】からつづく)

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 チーム周辺では「補強は急務」との声も聞かれる中、「もちろん、フロントは手をこまねいて見ているワケではありません」と、さる球界関係者がこう言った。

「パ・リーグと対戦する交流戦に入って巨人の編成担当者の動きが慌ただしくなってきた。交流戦明けにパ球団とのトレードを画策しているともっぱらです。例えば、野手だとオリックスのT-岡田(36)。チームは若手を積極的に起用しており、年々、出番が減っている上に、ファームでも打率1割台と振るわないですが、2010年に本塁打王を獲得するなど通算204本塁打の実績がある。他球団ならもうひと花咲かせられるかもしれない」

 投手陣も再整備が必要だ。

「巨人は開幕前から左投手を探していた。可能性がありそうなのは、ソフトバンクの最速153キロ・笠谷俊介(27)。ソフトバンクの巨大戦力に埋もれ、今季は一軍登板こそないが、二軍での防御率は1点台。さらに、21年の最優秀中継ぎ投手ながら、近年は不振が続く日本ハム・堀瑞輝(26)は、環境が変われば復活するかもしれません。新助っ人補強にも動いています。今年は7月末の期限ギリギリまで補強を模索するつもりでしょう」(某球団編成担当)

 一方、巨人側で人気が高いのは外野手の松原聖弥(29)、重信慎之介(31)あたり。他球団からの問い合わせが絶えないという。

 阿部監督は試合後、「とにかく連敗を止めること、最後は勝ち越してなんとか終わりたい」と前を向いた。巻き返しを図るべく、交流戦終了後にも緊急補強に動きそうな雲行きだ。

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 巨人の打線の低迷ぶりの原因について、「選手が委縮しているというか、ファーストストライクから積極的に打ちにいけない雰囲気がある」とは球団OB。いったい誰がその雰囲気を醸成しているのか。

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