「セクシーがダダ漏れしてしまうコスプレイヤーでゲーマー」の肩書きで活動するYouTuberちゅきめろでぃ!さんを知っていますか? 丸メガネにツートンカラーのヘアスタイル、目のやり場に困ってしまうダイナマイトなボディをエロかわいく見せてくれるプロゲーマー女性……YouTubeの「おすすめショート動画」に登場して、つい目を止めてしまった経験はないでしょうか。YouTubeの年齢制限に引っかからない、ギリギリを攻める企画力で視聴者を楽しませるちゅきめろでぃ!さんの、知られざる素性に迫りました。

 

ちゅきめろでぃ!…9月8日生まれ。埼玉県出身。身長154cm。グラビアタレント、YouTuber。フォートナイトのゲーム実況で認知度を上げる。大のラジコン好き。スタイルを生かしたグラビアや動画投稿を主に行っており、定期的な配信により熱烈なファンが多い。「ゲームをプレイすることで生計を立てている人」という定義に則り、自身をプロゲーマーと称している。YouTube/X/Instagram/TikTok

【ちゅきめろでぃ!さん撮り下ろし写真】

きっかけはコロナ禍の休業「貯金を切り崩して機材を買った」

──活動のきっかけはYouTubeですか?

 

ちゅきめろでぃ!(以下、ちゅき) いえ、TikTokからです。コロナ禍で東京がロックダウンして、どこにも行けない時期の2021年5月下旬にTikTokアカウントを作って、スマホで編集した「フォートナイト」の実況動画を投稿したのが最初です。当時はTikTokかYouTubeを見るくらいしか楽しみがなくて。ずっと見ていたら、「これ、私でもできるんじゃないか?」と急に思って。それで思いたったらすぐに機材を集めて、動画投稿を始めました。

 

──動画編集は未経験で?

 

ちゅき そうです。全くの未経験です。

 

──当時はどんな動画を見ていましたか?

 

ちゅき ゲーム実況か『HIKAKIN TV』くらいでした。ヒカキンさんは大好きで、更新されたらとりあえず見ていましたね。

 

──ゲームは「フォートナイト」をやっていたんですか?

 

ちゅき いえ、「スプラトゥーン」ばかり毎日やっていました。スプラの実況じゃなくて「フォートナイト」の実況をしようと思ったのは、当時、すごく盛り上がっているように見えたからです。これはスプラよりも伸びるんじゃないかと思って。それで、顔は出さずに「初心者プレイ」を前面に出した動画を投稿し始めたんです。

 

──当時のお仕事は?

 

ちゅき アルバイトをしていましたが、コロナ禍の影響で休業してしまって。いずれお店は復活するだろうと思っていましたが、2か月くらい仕事が全くない時期が続いて、なにもすることがなくて。働いていないので、機材は貯金を切り崩して買いました。「もう私は動画で食べていくんじゃ!」という勢いで(笑)。

 

──「次のアルバイトを探そう」ではなく、動画制作に振り切ったのはなぜでしょう。

 

ちゅき 性格的に、1か100しか選べないんですよ。そのときは真剣に「私ならできる」と信じていました。

 

──ちなみに、当時の貯金額は?

 

ちゅき 70万円くらいです。最初はマイクだけを買ってiPadで編集していましたが、投稿を始めて1か月後にPCが欲しくなって、PCとケーブル、モニター、机とか、一式で30万円くらい使いました。

 

──70万円のうちの30万……なかなかハラハラする額ですね。

 

ちゅき ですよねえ。でも「なんとかなる! えーい!」って買っちゃいました(笑)。

 

フォートナイトの練習に熱中し、1日1食ゆで卵1つ

──投稿ペースはいかがでしたか?

 

ちゅき 最初のうちは毎日投稿していました。それくらいしかやることがなかったし、とにかく「伸びるためにはどうしたらいいんだ」と毎日考えて、行動を止めちゃいけないなと思って。

 

──女性実況者が顔出しをせずに伸ばすには、どんなコツがありましたか?

 

ちゅき いや、案の定伸びなかったんですよ。ただ、3日で辞めてしまったら伸びない原因も分からないままだから、1か月は続けようと思って。それで「全く伸びませんでした」という結果が出たので、じゃあどうしようかと。次に「50日チャレンジ」という企画に切り替えました。初心者が毎日練習して、リアルタイムを見せ続けて、50日後にどれくらいうまくなっているか、という企画です。2か月弱、毎日ちゃんとやりましたが、それでも全く伸びず……。

 

──それでも「諦めよう」とはならず。

 

ちゅき ならなかったです。「私ならできる」という気持ちが強すぎて、「まだまだ途中じゃん。次に行こう」という気持ちで、めげなかったんですよね。

 

──現実は、貯金が目減りしていくと思います。

 

ちゅき 家賃が安かったので普通に暮らしていけたし、私は食に執着がないのでそんなにお金を使わずにやっていけていました。それに、「50日チャレンジ」中は追い詰められていて、食べる暇もないくらい練習していましたし。1日ゆで卵1つとか、そんな食生活でした。

 

──ストイック! そのころ、フォロワー数は?

 

ちゅき 「50日チャレンジ」をして、配信もして、とにかく行動していたからか、1万人くらいは集まっていました。でも自分の計算では、「1か月1万人増」じゃないとダメだったので納得はしていませんでしたね。それで、「そろそろYouTubeに人を集めてお金を稼ぐ」という方向性にチェンジしないとまずいと思いまして。そのころからYouTubeでも配信するようになりました。

やっぱりTikTokで伸びる人はYouTubeでも強い気がして、TikTokで得たファンをYouTubeに連れてこないと、と思いました。YouTubeで一からファンを獲得するという画が見えなくて。だからTikTokをすごく大事にしていたんです。

 

──YouTubeを開設してからも、TikTokはずっと続けていたんですね。

 

ちゅき はい。相変わらずゲーム実況だけを投稿していましたが、徐々にTikTokのトレンドがダンス動画になり始めていた時期で。私と同時期に開設した女性実況者が、フォートナイトのコスプレをしてエモートをダンスするようになって、めっちゃバズり始めたんです。一方で私は、寝る間も惜しんで「50日チャレンジ」しているのに全く人気がない……という状況でした。

 

同期女性実況者のコスプレ大バズリに「すごいと思うと同時に、悔しかった」

ちゅき それで、私もそういう方向性でやってみようと思い、急に顔出をしてダンスなどもするようになったんです。それからは、TikTokでもYouTube配信でも、顔を出せるときは出すようになりました。

 

──当時は、現在のセクシー系ではなく。

 

ちゅき そうですね。真面目にゲームと向き合ってプレイしていました。夏〜秋頃になると、顔出しダンスのおかげか以前よりはフォロワーも増えていました。そこで分かったことが、「顔出ししただけで、最初のころの努力をあっという間に超えるんだ」ということ。あんなにストイックに頑張る必要はなかったんだなと思いましたね。

同時に刺激を受けたのが、同時期に活動し始めたコスプレイヤーの子です。Xのフォロワー数は彼女が1000人、私は200人、くらいの数字で。彼女はコスプレのクオリティが高くてすごくかわいくて、あるとき、コスプレが大バズリして「1万いいね」いって。あっという間に人気実況者の目に止まり、「この子がすごい」と拡散され、彼女は動画を1本も上げていないのにYouTubeの登録者数が8000人になったんです。

 

──人気実況者の拡散力が決め手だったんですね。

 

ちゅき そうです。私は地道に頑張って、「やっと2000人達成か〜」とか言っていたのに、すごいなあと思いました。すごいと思うと同時に、やっぱり悔しくもありました。「かわいい」ことはこんなに素晴らしく価値のあるものなのかと思い知らされて。一方で私は、なんなのかよく分からない存在で。私にも何かフックがないとダメなんだと実感しました。

そこで、彼女と同じ方向性のコスプレをするのは違うよなあと、いろいろと考えている中で、フォートナイトのコスチュームをエロかわいく描いている絵師さんのイラストにたどり着いて「これだ!」と思ったんです。「よし、私はエロかわいいコスプレを自分で作って、あの子にできないコスプレをしてやろう!」と。それが、セクシーの道に歩み出したきっかけでした。

 

──そこに転機があったんですね!

 

ちゅき はい。あの子が正統派のかわいいコスプレだとしたら、私はセクシーで攻めてるコスプレ、という立ち位置を意識しました。それをTikTokでやり始めたら、2か月後、当時登録者数20万人のキャプテンしょーたさんという実況者の動画のサムネに、急に私の顔がバーンと載っているのを見て。「キターーー! この日を待っていました!」みたいな。その瞬間から、フォロワーが爆発的に増えました。

 

──発掘してくれたんですね。

 

ちゅき はい。動画制作を始めた当初の「私ならできる」と信じていたことが、ようやく数字となって表れたといいますか。自分を信じていたけど自信はなくて、でも世間が私の良さに気づいてくれたような気がして。「ここからがやっとスタートだ!」と思いました。

 

脱衣フォートナイト企画に「大丈夫?」と心配の声

ちゅき それまではYouTubeでは配信しかしていませんでしたが、動画投稿もするようになり、キャプテンしょーたさんとのコラボ動画の話をいただいて。さきほど話したコスプレイヤーの子とキャプテンとのコラボ動画は100万再生を超えていたので、「私も超えたい!」と思って。どうしたら私が100万を超えることができるのかと考えたとき、「1キルするごとに、1枚ずつ脱いで写真を撮る」という企画をキャプテンに提案してみました。キャプテンは「そんな企画をして大丈夫?」と心配そうでしたが、私は「もう分かりません」みたいな(笑)。でも、「今いる1万人のファンが全員いなくなったとしても、今のファンに申し訳ないけど、私はこの企画で10万人のファンを手に入れたいんです!」という意気込みを伝えました。

 

──セクシー方向でやっていくという覚悟を感じます。

 

ちゅき それでキャプテンと2人、気合を入れて動画を出して。今その動画はもうすぐ200万再生を超えますが、その動画から「フォートナイト」界隈で「ちゅきめろでぃ!」という存在が広がったという実感があります。

 

──1000人時代のファンの方の反応はいかがでしたか?

 

ちゅき みんな優しかったです。誰一人「え〜……」という人はいなくて「コラボおめでとう!」「面白いね!」という反応ばかりで、気持ちよく今の路線にいくことができました。

 

──ストイックに努力してきた姿も知っているから、温かいんでしょうね。それに、ちゅきめろでぃ!さんの“エロ”のバランスはとても絶妙だと思います。ちゃんとエロいしそそられるけど、露骨ではない。そのバランス感覚の根源を知りたいです。

 

ちゅき 最初にエロの方向に行くと決めたとき、さまざまな課題がありました。広告がつかない可能性や、YouTubeの収益が全く入らない可能性、案件も入ってきにくいとか。つまり“YouTubeでエロをやる=再生数は取れるけど収益化が難しい”と。そういったことを周囲の方に教えてもらい、「それでも私は、お金にならなくても、まずは有名になりたいんです」という決意がありました。

エロ路線のきっかけになったキャプテンは優しくて、以降も私のチャンネルを気にかけてくれました。キャプテンが常に言っていたのは「YouTubeのエロは、面白くなきゃダメなんだよ」ということでした。「ただエロいだけの動画を、男はYouTubeでは見ない」と。

 

セクシー動画は「サムネイルとタイトルが命!」

──確かに、ただエロいだけの動画はYouTubeじゃなくともありますもんね。

 

ちゅき 「男はなんのためにYouTubeでエロい動画を見たいと思うのか」という行動原理を真剣に教えてくださいました。だから私は、次の企画を考えるときに「キャプテンならどうするか」ということを基準にしていました。

 

──その基準、「超えちゃいけないライン」は、感覚的に分かるものですか?

 

ちゅき ほとんどのYouTubeのエロ系動画って、そこまで爆エロのものってないんですよね。YouTubeには、はっきりと書かれてはいないもののガイドラインがあるので、それを理解するところからスタートしました。意識するのは「超えちゃいけないライン」というより、いかにサムネイルとタイトルで仕掛けるかだと思っています。そこが、再生数を左右する一番需要なポイントですね。動画の内容は面白さや構成を重視するのはもちろん、サムネイルは気持ちの悪いエロは避けています。なんていうんでしょう……擬音を使わないというか……。

 

──生々しさを排除する?

 

ちゅき そうです! 生々しくならないように、1枚1枚丁寧に作っています。

 

──一番こだわっているのはサムネイルなんですね。

 

ちゅき 動画を撮る前にサムネイルの画が頭にパッと浮かぶときは、すごく調子良く撮れるんです。

 

──企画はどうやって考えていますか?

 

ちゅき 自分の人気企画や、伸びている人の動画をたくさん見て「自分がやるなら」と考えたときにピンとくるサムネイルが浮かんだら……というところがスタートです。そこから中身の構成を考えます。

 

──トータルどれくらい時間をかけますか?

 

ちゅき 重い企画は準備に丸1日+撮影に丸1日、合計2日半、とかでしょうか。さきほどのエロのラインについての話に戻りますが、実は1年前はラインを超えたガチエロの動画もあったんです。それは今も残っていて、再生回数の上位に上がってきています。例えば、「キルするごとにルーレットで出た部位を見せたらガチで奇跡おきたwww」とかは、見せ方が悪かったなと反省しました。内容は全くエロくないんですが、年齢制限がかかってしまいました。このころは、まだまだ理解が浅かったんです。

 

ちゅきめろでぃ…9月8日生まれ。埼玉県出身。身長154cm。グラビアタレント、YouTuber。フォートナイトのゲーム実況で認知度を上げる。大のラジコン好き。スタイルを生かしたグラビアや動画投稿を主に行っており、定期的な配信により熱烈なファンが多い。「ゲームをプレイすることで生計を立てている人」という定義に則り、自身をプロゲーマーと称している。

 

<ちゅきめろでぃ!さんがGetNaviTVに登場!>

6/14(金)午後7時公開
【自撮りのプロ、#SONYZV-1II 】セクシーすぎる実況者が選ぶ5つの仕事道具【Case08/ ちゅきめろでぃ!】

 

<ちゅきめろでぃ!さんインタビューは後編に続く>

6/15(土)午前10時30分公開
ギリギリを攻め続ける、ちゅきめろでぃ!…突然のスランプに「結局時間って一方向にしか進まないんだ」と実感

 

 

撮影/中田智章 取材・文/有山千春