【酒井 聡平】自衛隊員が「硫黄島」から砂を持ち帰らない「意外な理由」

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【Q】硫黄島で知り得た情報を教えて(不可思議な話その2)

なぜ日本兵1万人が消えたままなのか、硫黄島で何が起きていたのか。

民間人の上陸が原則禁止された硫黄島に4度上陸し、日米の機密文書も徹底調査したノンフィクション『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』が発売たちまち6刷と話題だ。

普段ノンフィクションを読まない人にも届き、「イッキ読みした」「熱意に胸打たれた」「泣いた」という読者の声も多く寄せられている。

ここでは、硫黄島に関する疑問・質問に答える。

【A】自衛隊関係者からも不可思議な話を聞きました。

先日、硫黄島で不可思議な体験をした人から直接聞いた話を皆様に紹介したところ「ほかにも知りたい」などの反響が寄せられました(「耳元で声がした」「そこには6柱の戦没者が埋葬してある」硫黄島で聞いた「不可思議な話」参照)。ご要望に応え、今回は、硫黄島自衛隊関係者Oさんから直接聞いた話を紹介します。

硫黄島の砂をめぐる話

Oさんの話はこんな内容です。

「『硫黄島で活動を終えた自衛隊員は本土に帰る際、砂を持ち帰らないよう、制服や鞄だけでなく、履いている靴の裏からも丁寧に砂粒を取り除く』という話を聞いたことがあるでしょう。あれは都市伝説ではありません。私や周囲の者たちは皆、本当にやっています。丁寧というほどではないですが、左右の靴をパンパンとぶつけて砂を除去する感じで。自衛隊機の操縦士が硫黄島に着陸後、滑走路上に立つ日本兵に誘導されたとか、そんな話はいくらでもありますから、霊的なことを心配して、砂を含めて島の物は一切持ち帰らないようにする隊員は多いです」

新聞に載った自衛官の不可思議体験も

自衛隊関係者から直接聞いた話は以上です。

ちなみに私は硫黄島の調査活動の一環で、過去の膨大な硫黄島関連記事を読み返す作業をしていますが、その中で自衛官の不可思議な体験を伝える記事と出会ったことがあります。

それは約50年前の新聞記事。「陸上自衛隊硫黄島分遣隊○×二曹(三一)の告白」との一文から始まるこんな文章が載っていました(実際の記事では二曹の実名も明記されていました)。

「ある日、畑をたがやしていたら小さな遺骨が出てきた。ポイと海に捨ててしまったら数日後、海に落ちて生死の間をさまよった。真夏でも、ある場所を通るとき全身の汗がスーッと引っ込むほどの寒さを感じることがある。そこは必ず激戦地なんです」

これまでに出会ったこの種の話はまだまだあります。

信じるか信じないかはアナタ次第です。

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