生死をさまよう事故から回復したザッケローニ氏。(C)Getty Images

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 元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏は、2023年に自宅の階段で転倒し、病院に搬送された。一時は深刻な状態とも報じられ、世界の多くの人が心配したのは記憶に新しい。

 そのザッケローニ氏が、イタリア紙『Gazztta dello Sport』のインタビューで、当時について振り返っている。「もうサッカーは十分か」と問われ、同氏は「そうだね。もう十分だ。今は年金生活だよ。71歳だ」と答えた。

 さらに、古巣ミランの最近の動向をチェックしているかとの質問に、「別のことで忙しかったと言おうか。私はとても難しくて大変な試合を戦ったんだ」と話している。

「昨年、家で階段から転び落ちた。生きているのは奇跡だ。本当にね。どうしてそうなったか、覚えていない。息子の犬を抱いていて、バランスを失ったのかもしれない。私が血の海の中にいるのを妻が見つけた。頭を打って出血し、片目が飛び出ていた。昏睡状態になり、病院に3か月いたよ」
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「手術を受け、リハビリをした。とても頑張って、今ここにいる。目の状態はあまり良くないが、自転車で外出しているし、スポーツもする。長く散歩したり、車も運転しているよ。すべて大丈夫だ。でも、来シーズンのリーグ戦でどこが優勝するかは聞かないでくれ。あまり準備していない。この1年半で何かしらを見逃しているんだ」

 ミラン、インテル、ユベントスイタリア北部の名門クラブ3つともで指揮をとり、日本や中国、UAEでも采配をふるったザッケローニ氏。日本では監督としての力に加え、そのキャラクターからも愛される存在だった。

 現場で指揮をとることはなくても、これからサッカー界について言及する機会はまだあるかもしれない。その言葉を楽しみにしているファンも少なくないのではなかろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部